レ・ミゼラブログ
エロゲ感想記(休憩中)

エロゲ感想その6 -果てしなく青い、この空の下で…。-

果てしなく青い、この空の下で…。 2000年 6月30日 TOPCAT
果てしなく青い、この空の下で…。完全版 2009年10月30日 TOPCAT
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まさかの7ヶ月。まあいろいろ思い通りに進まないことってあるよね。
その時の季節でプレイするゲームを決めているけど、このゲームは四季すべてが舞台だったから正直いつでもよかった。メインはクライマックスの冬になるだろうか。
戦後からしばらく経った、昭和の田舎が舞台の伝奇物語。

ネタバレあり。

#1. システム

公式ジャンルは公式サイトがないため不明。

テキストは右側固定で行数はたくさん。左側に立ち絵。斬新な表示で結構見やすい。イベント時は下側で3行固定。
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文体は一人称形式。主人公以外の視点がない、完全主人公一人称形式。

バックログは1ウィンドウずつだけど1ウィンドウのテキスト量が多いので流れを追いやすい。イベント時は細かいけど。ロード時もバックログが生きていて、春夏秋冬の各章の冒頭まで遡れるのが優秀なところ。

CG鑑賞、シーン回想、BGM鑑賞。
画像は時系列に区切られていてそれなりに見やすい。
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シーン回想はエロシーンのみ。
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こういう風にキャラごとに設けられるとエロのあるなしが事前にわかってしまって、気になる人にとっては気になるよね。エロの回数でキャラの露出具合がある程度わかってしまうし。あと順番もどうしても目につく。雨音より悠夏が先なんだとか。ちなみにシーン数は悠夏(7)=雨音(7)>藍(4)=英里子(4)>明日菜(3)>文乃(2)。先入観を避けるために、やっぱりキャラごとの枠はない方がいいと思うんだ。あとで見やすいけど。
BGM鑑賞はバッドでもいいからどれか1つクリアすると開ける。

セーブファイル数は100×3。というのはしおりが3つあって各しおりに100ファイルあるから。
しおり別になっているのは、難関な条件で見られるおまけシナリオのためか。普通にやる分には1個のしおり100ファイルで十分。分岐が多いゲームなので助かる。多いのはいいことだ。
さらにこのしおりにはプレイ時間を計測してくれる機能もある。特に一般的なメリットはないと思うけど、当記事的には便利。

#2. 主題歌、BGM

OPはなしでEDあり。

ED:KIYO「nikoensis - 追想」
各ハッピーエンドでのみ聴けるED。基本的に暗いシナリオだけど、最後は暖かい歌でほっと終われるのがいい。サビの切なくも暖かい感じがいい。

BGM:SYUN
サントラ後半の猫屋敷からの暗い曲がどうしてもイメージとして強い。まあそれだけに雰囲気は十分なんだけど。田舎感を演出させるためか、無音のシーンが結構多い。そのため他のエロゲと違って日常BGMというものが存在しない。気がする。楽しいシーンは楽しいBGMがあるんだけど。あとよくハッピーエンドの最後の方でかかるすべてが終わった感のあるBGMがサントラに入ってないのはなんでなんだろう。あれ聴きたいのに。気に入ったBGMはなんだろう、その入ってないBGMと、「語り」かなあ強いて言えば。純粋に曲がというより、ここで謎が解けることが多いからというか。

#3. キャラデザ・原画 たかみち

本作品の1つのセールスポイントだよねたぶん。いやLOとか読んだことないけど。垢抜けない味がありまくっててよかった。他のエロゲ絵とは一線を画す絵。

#4. エロ

このゲームの不満点のうちの1つ。エロが物足りないとかではなく、なぜここでエロを入れる必要があるのか、と。普通の伝奇もので進めればいいのに、無理やり堂島を使ってエロを作ってる感じがする。だから違和感というか、不自然さを感じる。要はシナリオとエロの整合性がとれてないというか。そこがプレイしててなんかなぁと思わざるを得なかった。

#5. ルート分岐

結構複雑で、複数の攻略サイトを見てもアルゴリズムを把握するのは難しそう。複数の条件がそろって初めてルート確定がなされるという感じ。しかもルート条件は1パターンではなく複数ありそうというのも輪をかけて難しくしている。攻略サイトなしだと特定のルートに進むのは時間を要するかも。もし時間があればアルゴリズムを割り出すのはおもしろいかもしれない。

#6. シナリオ 鷹取兵馬

<共通シナリオ>
カラーテレビはあるけど携帯電話はない、たぶん1970年代くらいの、山々に囲まれた片田舎。安曇村では年々人口特に子どもが減り、安曇学園も今年をもって閉鎖が決定してしまっていた。数年前にこの村にやってきた元代議士で身を隠しに来た堂島が村を牛耳ろうとしており、学校の閉鎖にも関与しているという。始業式に学校で唯一人の先生である英里子先生は閉校のことを5人の生徒に伝える。来年の3月には学校が閉鎖すること。その後みんなはどうするのか。主人公であり唯一の男子生徒である正士は何年か隣町に引っ越していたこともあって、隣町の学校に転入するだろう。幼なじみで正士に露骨に好意を見せている神社の娘悠夏は学力の関係で正士と同じ学校にはいけないことに落胆する。双子の藍と明日菜はおそらく隣町の学校に転入できる。いつしか転校してきた謎だらけの文乃は先生の質問に応じず、どこかに行ってしまった。始業式の帰り道、両親が夜逃げしてしまって家に残された資産が尽きようとしている雨音は堂島の家で働くということを、みんなに伝える。悪い噂しか聞かない堂島の所へ行けば何をされるかわからないと心配する悠夏は、雨音を自分の家へ連れて行き、神主である父親に相談しようとする。

いつものように、最初は心の赴くままにプレイ。それがどこに辿り着くかともわからずに。初回プレイで辿り着いた先は。

<悠夏バッド> 所要時間:15時間3分
いや悠夏はいいキャラだしいいんだけど、話進めてくと雨音の境遇に同情してそういう選択肢選んでて、あーついに初回から正ヒロイン攻略してしまうかーと思ってたら何故か悠夏ルートに入っていた。逆にどう選んだら雨音ルートに行けるんだろう。そして仕方ないから悠夏といっしょにがんばろうって選択肢選んでたら何故かバッドに。いやこのゲームを最大限に楽しんでるんだと思うよこれは。何がいけなかったというのか。空回る主人公とプレイヤー。突然訪れたバッドエンド。

始業式
神社で正士は視線を感じる。それは穂村山の中腹に見えた人影のものだった。人影はこちらを凝視し続け、正士に知らされた雨音が人影を見たとき、それは笑った。表情がわかるような距離ではないのに、雨音にはそれが感じられた。そして雨音は一瞬意識を失った。悠夏の父親が言うにはヤマノカミ、言い伝えでこの村を守る神様でも見たのではないかとおどける。そして本題の雨音の働き口へ。悠夏の神社で住み込みで働いてはという意見に父親は意外にも難色を示した。もしそうなって、もし正士と雨音が結婚することになれば悠夏はどう思うのか。そんな未来のことより今は雨音の身を案じる悠夏だが、雨音が本調子ではないこともあって、とりあえず話し合いは延期ということになった。


遠足イベント。雨音と2人の班を選択。雨音の膝枕イベントに嫉妬した悠夏が膝枕をねだる。相手してやるものの、その後の選択肢でも雨音推しを選択。その帰りに堂島と遭遇するが、文乃にあしらわれる。帰りの車で正士は夢を見た。幼い頃の雨音と文乃が山奥の井戸の前で言い合っている夢。やがて2人は井戸の異変に気づき、逃げ出す。井戸からは真っ黒な水が溢れ出し、正士の足を食らおうとし――。夢から覚めた正士は雨音に井戸について聞くが、知らないと。そもそも文乃はあの年頃の頃は安曇村にいなかった。夢の謎はそのままに、長い遠足イベントは終了となる。


海イベント。正士、悠夏、雨音、藍の4人で1泊2日の旅行に出かける。2日目の朝、雨音は別行動し、灯台を見に行く。雨音についていく選択肢にしたものの、雨音自身から断られる。その後悠夏から今更ながら告白され、悠夏と付き合うことになる。藍は微妙な面持ちで面白くなさそうにし、雨音は2人を祝福していた。海から帰った夜、神社が襲撃に遭う。正士は止めようとするも、多数のチンピラにかなうわけもなく、ピンチのところ一陣の風に助けられた。その時、猫の鳴き声が聞こえた気がした。悠夏はまだ帰ってなかったため無事だった。一同は堂島を疑い、しかし村の中には既に堂島に懐柔されている者が多く、証拠があるわけでもなく、まずは様子見となる。数日後に夏祭りイベント。祭りの終わりに堂島がやってきて、神社は元々ここにはなく、移転しても問題はないから出て行けと脅される。


堂島の嫌がらせが続く中、悠夏は不思議な力を持ってそうな文乃を頼ることにした。直接頼みにいったものの取り合えってもらえず、まずは仲のいい明日菜からお願いしてもらうことに。道中明日菜が現れ、藍がいなくなったから探してくれと頼まれる。村中探し回って藍を見つけたのは、猫屋敷だった。
そこにいた藍はいつもの藍らしくなく、自分は松倉藍ではない、元々この家にいたが魔ッ蔵(まつくら)に閉じ込められていたと。この猫屋敷の前の住人は封印を解いてしまったから引っ越したと。その時、穂村神社から発せられた光が猫屋敷の壁に映りこみ、そこには猫のような模様が浮かび上がっていた。そこに悠夏から連絡を受けた明日菜が現れ、藍ではないという藍に、それでもいいと言い、双子は家に帰っていった。

次の日、悠夏とその父親が堂島に直訴に行くも、返り討ちに遭い、父親は怪我をする。英里子先生も既に堂島の手に落ちているらしいが、英里子先生によって嫌がらせは収束するという手はずになった。
一方、雨音は道端の雑草を摘み取っていた。
次の日、明日菜が文乃に頼んでくれたらしく、悠夏と正士は文乃に協力を請う。肝の選択肢。
・堂島を殺す?→「殺す気はない」
・何をして欲しい?→「やっつけて欲しい」
・どうやって?→「村から追い出す」
甘いわねと言いつつも協力してくれる。まず破瓜の血を持ってきて欲しいと注文される。とりあえずハッピーエンドに向けては成功かなと思ったんだけど。
その夜、神社が火事になる。火元は不明。怪我をしている悠夏の父親、辻夫を助ける時、正士は夢を見た。洞窟でいくつかのヒントを得る夢。結局悠夏が二人を助け、正士は隣町の病院で起きた。そこで今がチャンスとばかりに破瓜の血をゲットする。辻夫は重症で入院加療が必要。
村に戻ってきた正士たちは破瓜の血を文乃に渡し、協力してもらう。その方法は、文乃に続いて穂村山への山奥、ある洞窟へ行き、その最深部へと辿り着くこと。夢で得たヒントを元に、いくつかのパズルを解いて奥へ進む。連立3元1次方程式を解くことになるとは思わなかった。そこにあったのは穂村神社の原型だった。これでこの地が神社として重要である証拠を得て、解決の方向へ、と思われた。


神社の写真を撮ったものの、誰も信用せずに時間が過ぎていった。そのことを知った堂島が先手に出る。すなわち、神社の写真を公表されないように、悠夏の強要エロ写真で抑止しようとする。正士も悠夏も監禁され、堂島に従っていた英里子先生がなんとか二人を逃がそうとした時、それは現れた。人型をした、闇のような獣。それは屋敷のチンピラと堂島を皆殺しにした。3人は逃走を図ったが、悠夏だけは獣といっしょに消えてしまった。
翌朝、監禁事件の日には放心状態の明日菜を連れていた文乃が今度は放心状態の藍を連れていた。文乃は堂島を倒した。その方法は明日菜か、おそらく藍をけしかけたのだろうか。
神社には悠夏が戻っていた。瀕死の状態で。文乃は辻夫の死を告げた。それは穂村神社の放棄を意味していた。悠夏だけでは堂島の仲間の手から逃れられない。かと言って正士に協力を請えない理由があった。悠夏はついさっき、文乃から予言とその対処法を教わった。すなわち、このまま正士が協力すれば先に殺されるのは正士だということ。悠夏にはそれが耐えられなかった。文乃から毒を受け取っていた悠夏はそれを飲み、正士の腕の中で崩れた。このことは秋の一件の時に文乃から既に教わっていたことだった。
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学期が終わり、正士は隣町へ引っ越すことにした。学校は閉校し、この村にはつらい思い出が多すぎた。英里子先生は校舎に向かって謝罪するように、頭を下げ続けていた。

文乃、藍、明日菜については最後の朝以降、何も語られていない。雨音に至っては夏の海以降登場すらせず、秋に少し会話の中に登場したくらいである。
様々な謎と憶測とやるせなさを残して、物語は終わった。

<悠夏ハッピー> 所要時間:6時間9分 シナリオの大部分をバッドと共有していたため。
いろいろ分岐を遡っていったけど、複数のフラグが立ってやっとルートが確定するので、フラフラ選択肢を選んでいた1周目からハッピールートを確定させるのはかなり遡る必要があった。要は春の遠足でとにかく悠夏一本にすること。まあ当たり前と言えば当たり前なんだけど。1周目で雨音推しだったのに悠夏ルートに入ったのは何故なんだ…。

始業式
変更なし。


そんなわけで遠足は悠夏・藍班へ。それなりの平和なイベントをこなして終了。藍は悠夏にやたらベタベタしてるけど、藍は本当は正士が好きで、悠夏といっしょにいるのは仲がいいのもあるけど牽制の意味もあるということが判明。女の子恐い。雨音との絡みがなくなったので、夢イベントはなし。


悠夏ルート(これが本来の悠夏ルート。1周目は雨音ルートからの悠夏大逆転ルートだったと思われる)では雨音は海イベントに参加しない。よっていつものメンバー、正士、悠夏、藍で海へ。雨音がいた1周目の時はできなかったようなプレイもでき、まあ順当に悠夏と付き合うことに。その後はバッドと全く同じ。


バッドと全く同じ流れでしばらく。意図的にやった分岐は、
・堂島を殺す?→「殺す気はない」
・何をして欲しい?→「協力して欲しい」
・何に?→「悪戯をやめさせること」
・それだけでいいの?殺さないの?→「いや、いい」「後は自分たちで何とかするから」
その後は流れは同じで文乃は協力してくれる。ちなみに1周目で同じ選択肢を選んでもハッピーにはいけない。1周目はそれ以前の選択肢で既にバッドが確定していたということなんだろうか。


流れは全く変わらない。かなり最後の方までこれまたバッドなんじゃないだろうかと半信半疑だったくらい。少し変化があったのは、堂島が証拠写真のネガを欲しがったくらい。神社の第一発見者になりたかったというだけで、あまり意味はない変化。
次に変化が現れたのは、闇の獣が屋敷の連中を皆殺しにしたあと。悠夏は消えず、3人で屋敷からの脱出に成功。屋敷の前に立っていたのは文乃だった。「早く行って」「私がここを離れれば村は全滅する」「私は何もしてない。したのは堂島本人。私はここで彼女が帰ってくるのを待っているだけ」「早く行ってくれないと私も死ぬ。そしてこの村は隣村のように誰も居なくなる」数々の謎のセリフを前に、正士たちはその場から立ち去るしかなかった。
その後は平和な描写の数々。正士の父親である宗介が発見された神社の調査に乗り出して、その存在が世間に知れ渡ることになった。これで神社と圧力の話は解決である。辻夫は回復の兆しを見せ、正士は勉強をしつつ、穂村神社への婿入りの段階に入ろうとしている。安曇村は近代化への一歩を踏み出そうとしていた。学校は廃校が決定しているものの、今となっては皆がそれを受け入れていた。

これで悠夏ハッピーエンドは終了。無数の謎を残したままに。
最初にやったのがこのルートでよかったのか悪かったのか。神社の巫女なのに特に謎の核心には触れずに終了。逆に清々しい。最後の終業式の場にいたのも英里子先生と正士と悠夏だけっていうのもなんか。文乃があのあとどうなったのか、全く触れられていない。藍や明日菜も全く出ない。雨音に至っては春の遠足以降話に1、2回出てきただけである。
バッドとハッピー、何が変わったのか。要は悠夏が獣といっしょに消えなかった、それだけである。それだけで辻夫は殺されなかったし、宗介は調査に乗り出したし、堂島の仲間は手を出してこなかったし、それゆえに悠夏は自殺する必要がなくなった。もうちょっとこう、因果関係がちゃんとしてれば納得できたと思うけど、まあこの手の分岐もの、平行世界の事象に因果をつけて話を落ち着けろというのは難しいしそこまでやる必要もないと思うけど。要はあれだ、バッドに対してハッピーの収まり具合がご都合的過ぎたかなと。もうちょっと話が展開するかと思ったらすぐに終わってしまったし。少し物足りないというか。
謎の物足りなさは他のルートでカバーということだろうか。文乃、藍、明日菜はもろに核心に迫りそうなので、次は元々狙っていた雨音ルートへ。正ヒロインを2番目に攻略するという自分らしからぬ順番。
ただこれ、ゲームのアイコンとかサントラのジャケットとかが何故か文乃ちゃんなんだよね。

<雨音バッド> 所要時間:10時間1分
始業式
とにかく雨音推し。微妙な選択肢でもどちらかと言えばこっちが雨音推しっぽいと思えばそれ。
シナリオ的にはたいして変化はなく、神社に藍がついてこなかったのと、悠夏も人影を見ようとする機会があったけど見れなくて、雨音にも見えなくて、正士だけがそれを見、笑ったのを見て眩暈を感じた。雨音のことについては、やはり辻夫は難色を示した。


悠夏バッドで選んだのと同じ選択肢なので、当記事の悠夏バッドの春とシナリオは全くいっしょ。


電車内で弁当を買いに行く選択肢で間違えて自分で行ってしまったために、最初は悠夏ルートにまた入ってしまった。ここは悠夏に行かせて雨音との時間を作らなければならなかった。初回の悠夏ルート入りもこれが原因だったのかもしれない。
そこからやり直して、電車内の会話では雨音が自分のことを芳野と苗字で呼ぶのは両親がそうだったから。それに対して両親がある日雨音を残して家を出てしまった雨音の前では両親のことはタブーなのでそれ以上はつっこめず。藍もいたし会話はその程度。でもこれが一つのフラグとなり、2日目の灯台見物に正士が同行することを許してくれる。これにて雨音ルート確定。
雨音は昔、父親とその灯台に来たことがあった。その時は父親に守られていたが、今は正士に守ってほしいと、告白をする。今までは両親に会うためにがんばってきたが、これからは正士との将来のためにがんばりたい。その時雨音は初めて自分ことを芳野ではなく、「私」と呼んだ。
雨音は堂島の家で働く理由を語った。堂島は両親の居場所を知っていた。雨音はそれを探るために堂島の家に通っていた。
その後、雨音は悠夏と藍に付き合うことになったことを報告する。悠夏はショックのあまり呆然とするが、なんとか受け入れる。悠夏ほど主人公一直線な子を拒否するのは非情に心苦しい。
旅行から帰ってきた夜、神社の襲撃はなかった。悠夏と付き合おうが雨音と付き合おうが堂島の知ったことではないしその行動に影響はないはずだけど、そのへんを考えるのはよそう。
夏祭り。悠夏ルートと同じく悠夏と藍が誘いにくるものの、最近忙しくて会ってない雨音が気になるからと断る。堂島の家でエロを強要される雨音を見つけたものの、堂島に見つかってしまい2人共追い出される。とうとう恐れていたことが始まってしまった。宗介に相談したところ、しばらく時間を稼げることになったものの、根本的な解決法を考えなければいけない。正士は堂島の家で働き、雨音を支えながら雨音の両親の手がかりを掴むことにした。


宗介は東京に出張し、正士は堂島宅で働きだした。堂島宅ではペンチを渡すだのハサミを取るだのいろいろ意味不明な選択肢が出てくる。雨音ルートに入ってからは再び意のままにプレイする。それがどういう結果になろうとも。基本的に堂島に従う方針で選択肢を選んでいく。言うことを聞き、何があっても耐える。そうしてチャンスを確実に待つ。正士が働き出して3日目、堂島の仕打ちに対して雨音の精神は限界に近づいていた。悠夏ルートで雨音が雑草を摘み取っていたという奇妙な行動はこのへんと一致するんだろう。前日は屋敷のチンピラが総出で抗争に出発し、何人か死人が出たらしい。その遺品であるナイフを正士は手に入れる。午後になって堂島は突然両親のことを話しだす。その絶望的な状況を突きつけて、本格的に雨音を手に入れるために。雨音の両親は毎年ある時期に子どもさらって穂村山の井戸に落としてヤマノカミへの生贄にしていた。堂島はその現場を見たことがあり、両親は警察に追われていた。堂島は両親を警察からかくまうことにして、両親はその間の雨音のことを堂島に頼んだ。それを知らされて、雨音は選択に迫られた。今後どうするか。
1日休みをもらい、正士は雨音を探して穂村神社に来てみた。悠夏ルートと似たような嫌がらせを受けている神社の悠夏は、堂島宅で働いている正士を敵視する。藍は秋からずっと行方不明。明日菜は一昨日、つまり正士が働きだして2日目、抗争があった日から行方不明になっている。英里子先生は堂島の手が雨音たちに伸びないように、また安曇学園存続のために堂島に身を捧げていたが、雨音と正士が手に入ったことで英里子先生はお役御免となった。
次に、文乃家である。雨音は文乃に、両親が生贄を捧げていたことを確認しに、今朝来ていた。文乃は生贄のことを知っていた。文乃は雨音探しに協力してくれることになり、穂村神社へ再び向かった。そこに雨音はいた。ついてこなくてもよかったと漏らした直後、文乃は雨音を敵視するかのような視線で「誰?」と問う。「芳野」と答えた雨音に、文乃はその場を去った。雨音は井戸の所に行っていた。神社の井戸ではなく、「古い方」の井戸へ。
雨音の心は決まっていた。堂島宅で働くと言う雨音に、正士はいっしょにがんばると告げる。
その夜、穂村神社で火事が起こる。辻夫は火傷を負い、悠夏と共に救急車で隣町へ。村のみんなが不幸になっていく。すべての元凶は堂島にある。その排除について考える正士にどこからともなく声が聞こえる。「それは魔ッ蔵の役目」。マツクラという音に対して正士の中では魔ッ蔵という当て字が完成されていた。
翌日、正士は隙を見て堂島の帳簿を手に入れる。その後、堂島は文乃の父親、斉臥を迎えて雨音と正士の絡みを見ながらそれを描かせる。事が終わった後、雨音の様子が違っていた。不敵に微笑む雨音に対して斉臥は世忍か?、とつぶやく。ヨシノと聞きながら正士は世忍の文字を浮かべていた。世忍の呼び名には堂島と、チンピラの元締めである堀田も動揺していた。皆が今の雨音に恐怖し、外に出てしばらく経って普段の雨音に戻るまで、誰も逆らえなかった。
その後正士と雨音は帳簿を持って村中を逃げ回ることになる。最後に正士の家に来て、それでも堂島に追い詰められ、堀田が僅かな同情を見せながらもこれまでかという時、宗介が記者を連れて現れた。堂島にとって記者は苦手であり、未だにうまくやりこめない宗介が現れては退くしかない。ここに一旦の休息が訪れた。


雨音は言葉を失っていた。正士といっしょにいればそのうち戻ってくるだろうということで、正士はたびたび雨音に会いに行っていた。帳簿がある以上堂島は手出しをできない。宗介は堂島への対処法を正士に教えて再び東京に戻っていった。藍と明日菜は未だに行方不明のままである。雨音は筆談で意志を伝えていた。帳簿が正士の元にあること、正士を巻き込んでしまったことを気にしていた。夜、雨音は正士宅に泊まりに来た。どんなことがあっても正士の所に帰ってくると伝え、眠る。夜中、雨音は帳簿を持ち、一人で正士宅を後にした。すべてを一人で解決するために。
正士が気づいて堂島宅へ着いた時、すべては終わっていた。全身に返り血を浴びた雨音は雪夜の闇へ駆け出す。屋敷の連中は全滅し、瀕死の堂島が伝えたのは、雨音に刺されて化け物に襲われたということ。堂島は死に、そこに文乃が現れた。文乃は村に伝わる言い伝えの一説を唱え、雨音はきっかけに過ぎず、これはヤマノカミの仕業であることを示唆した。そして雨音は穂村神社へ向かったと正士に伝える。
神社で雪に埋もれていたのは雨音だった。既に冷たくなりかけていた雨音は言葉を口にすることができていた。正士を縛っていた自分の言葉から自由になって、幸せになって。そう言って、雨音の命は尽きた。
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従順に徹した結果がこれだよ。まあバッド→ハッピーの方が展開としてはいいよねうん。

<雨音ハッピー> 所要時間:2時間55分
夏で雨音ルートを確定させて、ハッピーとバッドの分岐は秋のみ。ということで、秋のいくつかの選択肢を吟味。2つ遡ったところで当たり。まあ割と最後の方までこれバッド2とかじゃないんだろうかと思いながらプレイしてたけど。


基本的には従順すぎたバッドに対して、抵抗すること。それによって雨音の疲弊が緩和される。逆を言えば雨音の疲弊が溜まるとバッドに行ってしまうんだと思う。
抗争の日から2日後、相手のヤクザに堂島宅は襲撃され、雨音の両親のてがかりがあると思われる金庫の取っ手が破壊される。金庫への道は開けたしダイヤルもわかっているが、取っ手がないのでは重い蓋は開かない。一旦堂島宅を離れ、持ち物を確認する。ハサミ、ペンチ、ナイフ。普通にペンチでなんとかすればいいんじゃあと思って選んでいくと何故かペンチでハサミを曲げることになってさらに失敗して折れたものの、そのハサミの刃が取っ手に合うんじゃね的な雰囲気に。そんなのでいいのか。ちなみに他の組み合わせを選ぶとその場で考え直させられ、つまりはペンチとでハサミを曲げる組み合わせしか存在しない。その夜、いつものように穂村神社で火事が起こる。駆けつけた英里子先生が言うには、これは堂島の仕業だと。悠夏ルートでは辻夫本人が火つけたのかなと思ってたけど、まあそう考えるのが自然か。
翌日、強要エロの最後に世忍の声が正士の頭に聞こえ、狂ったように金庫の方へ向かう。ハサミで金庫を開けて、中にあった帳簿は取らずに、横にあった鍵を手に取っていた。それは帳簿を取りたかった正士の意志ではなく、世忍の意志だった。
後はバッド同様、逃げる二人は宗介に助けられることとなった。


雨音も最終的には疲弊が溜まり、言葉を失ってしまう。世忍の意志で持ってきた鍵の使い道は、芳野家にあった金庫の鍵ということがわかった。そこには古い堂島の帳簿と、ノートの切れ端のような物、悪棲村伝承という古文書、そして雨音の両親が雨音へと宛てた手紙があった。
芳野家、古くは世忍家はヤマノカミへ生贄を捧げる役を担っていた。生贄を捧げなかった年は大量の死人が出たため、両親は毎年子どもを井戸へ放り込まざるを得なかった。雨音が生まれた年、文乃の父親である斉臥にその現場を見られた。やがて堂島が安曇村を近代化しようとやってきた。ヤマノカミのいる安曇村では、破ってはならない均衡が破れれば村に災厄が降りかかる。世忍家はそれを止める責務も持っており、両親は堂島宅から帳簿を盗み出し、村を出て行くように脅した。堂島は斉臥と結託して、生贄の件で逆に両親を脅した。その手紙が書かれた後、両親は堂島と刺し違えるつもりでいた。もしそれに失敗した時のために、古い帳簿は手紙と共に金庫に残された。鍵はどういうわけか堂島の手に渡っていたわけだが。均衡が破れれば安曇村は隣村のようにヤマノカミに滅ぼされる。そうなる前に帳簿を使って村から逃げてほしいと願い、手紙は終わっていた。
世忍とは雨音の両親のことだった。かつて自分たちを脅し、そして殺したはずの世忍の雰囲気を持ったものが目の前に現れたために、堂島たちは動揺したのである。その夜、ハッピールートよろしくしっかり結ばれた後、バッドと同じように雨音は単身で古い帳簿を持って堂島宅へ向かう。
正士が堂島宅へ着いた時、雨音は何人か刺したのか返り血を浴びていたものの、堂島も堀田も生きており、呆然となった冷たい体の雨音を背負って逃げることになった。途中穂村神社の篝火が見えたためにそこに向かおうとしたが、どういうわけか山道へ迷い込んでしまった。雪の降りしきる中、辿り着いた先は春の車の中で夢に見た、古い井戸だった。頭が痛み出す正士。そこに堂島たちが追いついてしまった。堂島は堀田に撃つように命令したが、堀田は息子のことを思い出してか、動くことはなかった。堂島は自ら銃を持ち、正士を撃つ。続いて雨音にも発砲。物語は2つ目のバッドエンドを迎えたかのように思えた。しかしいつの間にか撃たれた雨音が正士に膝枕をし、見下ろしていた。雨音は世忍の時の声で、間に合ったということを告げた。
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雨音は帳簿を持ち、井戸へと落とした。続いて複数の発砲音。雨音は再び撃たれて倒れていった。そこへ来たのは文乃だった。松倉のどちらかを連れて。斉臥はもう殺した。あとはここにいる連中だけだと。間に合ったとは文乃のことだったのだろうか。それと帳簿を井戸へ落とすことと何の関係があったのだろうか。何かが暴れる気配がして、文乃は正士に語りかける。大丈夫、助かる。間に合った。巻き込まれたら死ぬから帰ろう。そして井戸から水が溢れて、そのどこか心地よい水が正士を運ぶのを感じながら、意識が溶けていった。
翌日、正士宅で気がつく。雨音は昨夜のことを、寝床についてからのことを覚えていなかった。雨音はどこか明るさを取り戻しており、自分のことを私と呼んだ。それについて何故かと聞くと、世忍の声が聞こえた。「世忍は去った。芳野という苗字もやがて戒田となるだろう」それと同時に雨音も答えていた。雨音は元々雨音という名前が憂鬱な感じがして好きではなかった。それよりもヨシノの響きが好きだったから自分のことを芳野と呼んでいた。うん、私って最初から呼ぼうか。
雨音宅は堂島の手下の手で荒らされ、雨音は正士宅で暮らすことになった。堂島は殺され手下たちも姿を消し、野犬の仕業ということになった。雨音が最初につけた傷とか凶器とかあると思うけどうやむやにされたことにしよう。
終業式。毎エンドのごとく英里子先生の挨拶と礼。今回そこにいたのは正士と雨音と、一応悠夏も。一言もセリフはなかったけど。雨音の引越しの手伝いをしようというところで物語は終了。

いろいろ解決したこともあり、多くの謎が残ったままなところもあり。
まず気になるのは、生贄は両親が殺されてから滞ってたはずだけど、その間村の人は死んでたんだろうか。村には野犬がいて何人か死んでいるという一節があった気がしなくもないから、そのことなのかもしれない。さらに今後もそれは続くわけで、根本的な解決にはなってないよね。芳野家が消えれば済む話じゃないし。
あとは芳野宅の金庫にあったノートの切れ端はなんだろうとか、何が間に合ったのかとか、松倉姉妹はどうなったのかとか。まあこのへんは藍ルート以降をやればわかるだろうから考えないようにしよう。
さらに遡っていろいろ選択肢を吟味したところ、ペンチを勝手に持っていったりすると問答無用でバッドに行き着く。過程はスキップしたからよくわからない。チンピラの小さい仕事は手伝って、堂島の強要には逆らってというのがハッピーへの基本姿勢らしい。
正ヒロインぽい雨音だけど、特に謎は解明せず終了。秋の藍とか穂村神社の原型とかが出てきた悠夏ルートの方がまだ真相に近かったというか。まあたぶん順番的には雨音→悠夏→その他がベストなんだろう。正ヒロインよりも端の方が真相に近づくという珍しいパターン。

<藍バッド> 所要時間:6時間0分
藍ルートへ心の赴くままに。悠夏ルートの春の遠足でハッピールートを模索している時に、たまたま藍ルートに入ってしまったデータを使った。ゆえに始業式はカット。


遠足で藍との会話になって、悠夏はただの友達という選択肢を選ぶと藍ルートへ。実は正士のことが好きだったと言われる。返事は保留。
帰りのバスではそのことがきっかけで藍と悠夏の間に緊張感が走る。
藍は以前は猫好きではなく、大人しい性格でいつも明日菜にくっついていた。安曇学園に入ってから少したった時、一夜だけ家出をしたことがある。翌朝帰ってきた時、既に以前の大人しくてひ弱な藍ではなく、突然猫が好きだと言って明るく振舞い始めた。そこで藍の両親は藍と明日菜のIQテストを英里子先生に依頼した。明日菜は普通の数値だったが、藍は一度だけ天才的な数値を出した。そしてその後はわざと普通の数値になるように操作した形跡が見られた。というのは、その解答を並べると猫のDNAの塩基配列になっていたという。英里子先生が言うには、今の藍は本当の自分を隠して、わざと子どものように明るく振舞っているのではないかと。


雨音は連れずにいつもの海イベント。正士は藍に、IQテストについて聞いてみた。始めは1回目も2回目も普通にやっただけで、わざと間違えてなんていないと答えた。2回目以降の解答が猫を表していたと言うと、そうしたかったからだと答えた藍が人間ではないものに正士には感じられた。次の瞬間、藍はいつもの藍で、全く別の話題のことを話していた。まるで正士が幻を見ていたかのように。
翌日、海にて。安曇村が近代化していく、学園がなくなる、正士と離れ離れになることに対して、普段の藍らしからぬ不安を見せる藍。そこから唐突に付き合いたいという告白。正士はまたも保留。IQテストについてもう一度聞いてみることにした。すると、意図が不明なテストだったから問題も読まずに早く終わらせようと解答した、と。猫の塩基配列についてはそもそもDNAが何かも知らず、どうやら考えすぎではないかということに。それはそれでいいとして、テストについて聞きたいと言っただけでIQテストに行き着いた藍は、やっぱり昨夜の藍と意識は共有してるんじゃないだろうか。

海から帰ってきて、藍は宗介の車で帰ることになった。一旦正士の家まで着いて、歩いて藍を送ろうという時、藍は世話をしている猫を見せに正士を猫屋敷へと案内した。正士の隣家と表現されている猫屋敷だが、家と家の間が遠いのか、徒歩で10数分かかるらしい。悠夏ルートで藍が妙なことを言い出した、あの猫屋敷である。
陰湿で暗い猫屋敷を通り抜けた先には小屋があった。林に覆われて、より一層暗い場所にある。そこで猫たちは飼われていた。しかし小屋の戸を開けると、猫たちはすべて虐殺されていた。とりあえず表に戻ってきて藍をなだめていた時、垣根の隙間に一匹の猫を見た。耳が切れた猫。正士は知っているふうなことを言っているけど、どこかで出てきたかなあ?とりあえず見たことのある猫だとして、その猫は虎のような睨みをきかせ、正士は動けなくなった。やがて猫は興味を失ったかのように家の入り口へと歩いていった。その時、正士は文乃が入り口に立っているのを見つけた。文乃は何も言わず、藍は状況だけで行動を起こし、文乃の頬を叩いていた。責め立てる藍を前に、訳がわからない様子の文乃、だが釈明しようとはせずに興味なさそうに沈黙を保つ。正士が藍を止めると、文乃は何も言わないまま去っていった。あくまでも文乃が犯人だと決め付ける藍を正士がなだめる。帰り際に耳の切れた猫のことを言うと、ジーナはさっき殺されていたと藍は答えた。ジーナという猫が耳が切れた既知の猫なのだろう、しかし正士が見た猫とは別のようだ。
翌日、猫たちは穂村神社の隅に埋葬された。藍が世話していたすべての猫が一度に殺されたということで、普通のやり方ではないということが考えられた。その日は祭りの日で、再び藍と文乃は顔を合わせることになった。責め立てられながらも微笑を浮かべているだけの文乃を藍が突き飛ばすと、想像以上に文乃は飛ばされ、木にぶつかって気を失った。文乃を家まで送ってベッドに寝かせると、すぐに起き上がった。三度文乃を責めようとする藍だったが、斉臥が口を挟んだ。文乃は生き物を殺せないという。斉臥は飼っているハムスターを持ってきて、文乃の目の前で殺して見せた。すると文乃は見たことのないような動揺を見せた。喚き、涙を流し、嘔吐した。文乃は死を嫌悪する。これで文乃への疑いは晴れたわけだが、親子関係が希薄に見える斉臥が文乃を助けたというのはこれはこれで不可解なことである。改めて犯人を捜そうと話し、藍を家まで送り届けたのだが、翌日藍は行方不明となっていた。
とりあえず猫屋敷に探しに来て、小屋を調べる。小屋の戸はどういう仕掛けか開いた時に土壁が現れたり、普通に部屋が現れたり、しつこく調べていくと土壁に猫の足跡が現れ、血が噴出したりした。帰れということである。恐怖を覚えた正士はすぐさま表へ逃げ出し、そこで藍と遭遇した。藍は親に猫関連のものをすべて捨てられたため、家出をした。居場所を失った藍にとって、この猫屋敷しか行くところはなかった。その時、穂村神社から光が発せられ、猫屋敷の壊れた鏡台を照らした。以前は鏡がその光を反射していたのだろう、しかし今は壊れ、光は壁を照らし、そこには猫のような動物が浮かび上がっていた。これは悠夏ルートの秋でもあったこと。正士はとにかくこの猫屋敷にはいない方がいいと説得しようとするが、この後も藍はたびたび家出をして、猫屋敷に来るのであった。


藍は以前の藍ではなくなり、笑うことは少なくなり、正士以外の人目に触れることもなくなっていた。藍は正士の家に住んでもいいかと提案する。正士と宗介は受け入れるが、藍の両親は拒否した。翌日、藍は再び家出をし、今度は正士の家で遭遇した。ここでやっと選択肢。説得のため藍と両親に会いに行くか、藍をかくまって逃げるか。心の赴くままに、ハッピーエンドを狙って藍をかくまって逃げることにする。隠れ家として藍が提案したのはやはり猫屋敷だった。猫屋敷に入った途端、藍に変化が生じる。人ならぬ声でしゃべりだし、悠夏ルートで言っていた様に、ここは私の家、魔ッ蔵には戻らない、と。次に藍の声で、正士に猫たちを殺した犯人を探し出してほしいと。藍は小屋に入ったまま、出てこなくなった。
翌日、悠夏を誘って猫屋敷を調べに行く。陰鬱でホラー調の藍ルートだけど、悠夏がいたらなんか雰囲気が明るくなるから不思議だ。悠夏ルートの洞窟も夢と悠夏がいる時とで全然違ったし。ムードメーカーっていうのは重要だなあと。猫屋敷の途中で、雑草を摘んでいる雨音に会う。悠夏ルートでも聞いた光景である。実際この時雨音がかなりまいっている状態のようで、村中の雑草を摘み取ろうとする奇行に走っていたのだと思う。雨音の心配をする一方、藍の方が緊急度が高いので、そっちを優先させた(分岐なし)。悠夏は単なるムードメーカーだけでなく、さすがは穂村神社、古くは炎の巫女だけあって、猫屋敷が作り出す帰れオーラを感じずに跳ね返しているようだった。また、悠夏は鏡台について知っていた。穂村神社の絵馬が反射する光が当たる家は魔物が住み着くという言い伝えがあり、鏡台はその光を跳ね返すために、壁に据え付けられているという。その魔物とは、穂村神社の狛犬的な立場にある猫であり、この土地を守る神の使いであると。悠夏はいまいち正士の言う藍が小屋の中に消えただのということが信じられず、悠夏は穂村神社の巫女であり、自分が戦おうとしているのはその神社が祀っているものだとしたら、悠夏が助けになるとは正士には思えなかった。すると頼りにできるのはあとは文乃だけになる。
文乃の家に行く道すがら、藍の後ろ姿を見つける。後を追うが追いつけないまま文乃宅まで来てしまった。仕方なく文乃に会う。取り付く島もない文乃だが、藍が穂村神社の魔物に取り憑かれたと言ってみると、意外にも通してくれた。しばらく考えた文乃は、選択肢を迫ってきた。藍を連れ戻したいのか、犯人を知りたいのか。犯人がわかれば藍は戻ってくるから同義かとも思うが、最終的な目標は藍を連れ戻すことなので、前者を選ぶ。次に藍が正士になつくのは優しいからかお人好しだからかという質問には優しいからを選び、次に藍を連れ戻すために命をかけられるかどうかの質問。悩んだもののセオリーかなと思って命をかけてみる。そうしたら随分安い命ねとか言われるし。はい。なぜそうまでしてまで藍を助けたいのかという質問。正直なところ成り行きに近いので、成り行きを選ぶ。少なくとも他の選択肢「彼女が好きだから」と「同情した」は違和感があった。文乃は一連の解答に不満があったようだけど、とりあえず犯人に関するヒントは与えてくれた。最初の質問に対する希望と少し違う気もするけど協力してくれるんだからよしとしよう。雰囲気がバッドくさいなあと思いつつ。文乃のヒントは、野良猫を殺して得をする人、呪いを信じない人、死を好む人。最後に、あれだけ大勢の猫を全部殺すのは普通のやり方では無理だと。このヒントのセリフに違和感を覚えた正士。なぜ全部の猫が殺されたと知っているのか。文乃の答えは、文乃自身もあの猫たちにご飯を与えていたから。つまり文乃も猫たちすべてと面識があったということである。彼女の言うことを信じるならば。
まず大量虐殺の方法についての正士の考察。薬殺か、多人数で殺すか。これはいずれかが正解で合っている。次に犯人は誰か。薬と言えば医師でもある辻夫だが、他の点で考えにくい。猫を殺して得するのは藍の親だが、海イベントの日は仕事だったし、そこまでするとは考えにくい。堂島なら薬も多人数も可能だが、動機が見えない。残るは斉臥だが、これまた動機が見えないし薬とも結びつかない。
翌日、猫屋敷に行くと藍の姿が見えた。が、藍は半分くらい、既にこっちの世界にはいないという。そもそも自分は元々藍ではなかったと。正士は元気な藍を取り戻すと、消え行く藍に誓った。藍が再び消えた後、穂村神社からの光が正士に当たった。その時、正士は理解した。あの猫たちが魔物、あの耳の切れた猫のしもべだったことを。
その夜、いつものように火事が起こる。悠夏は重傷の辻夫に付き添い、隣街まで行ってしまった。そして今度ははっきりと、堂島が放火したということがわかった。堂島といっしょにいた雨音に詰め寄るが、既に雨音は無反応になっていた。正士は堂島に、猫殺しについて問い詰める。「なるほど、ありゃ猫だったのか」猫について何らか思い当たることがあるようだが、実行犯とは考えにくいセリフを言う。「あれ」とは何なのか。
翌日、猫屋敷で寝転んでいると絵の具のチューブが転がっているのを見つける。有害という文字があり、絵の具を使う人なんていうのは画家の斉臥くらいのものである。道中、あらゆる人や車に出会わなかったことを不思議に思いながら、文乃宅へ向かう。そしてここにも誰もいなかった。呆然としている時、足元ギリギリの窓が開いた。この止まった世界に誰かがいる。しかもこれは地下室である。正士は地下室を探すべく、文乃宅を捜索した。9つの部屋を探す選択肢だけど、結局は総当りしたと、もう一度訪れて正解に辿り着く仕掛け。最初は無論文乃部屋を捜索。いや怪しいと思ったんだようん。特におもしろいことはないまま終了。結局は2回目の物置に仕掛けがあり、地下室へ。そこにいたのは斉臥だった。そして堂島の言っていたあれ、つまり斉臥の絵がそこにはあった。この世の恐怖を描いた絵。斉臥はそれを見るために、猫たちを虐殺した。絵の具で毒殺し、後で切り刻んだ。だがそれではいまいち恐怖が伝わって来ず、斉臥は正士を次のモデルにすべく、襲い掛かってきた。そこに文乃登場、「約束が違う」。斉臥はしぶしぶ道を空ける。礼を言う正士に、「いいえ、こちらこそ」。「終わったみたいね、後はなるようにしかならない」「藍が帰ってくるかどうかは、わからない」。しかし、その後正士が藍の姿を見ることはなかった。それどころか明日菜までも姿を消した。


ある日、猫屋敷の小屋に行くと藍のメッセージがあった。今夜、犯人に恨みを晴らす。ついでに堂島も殺す。その日の夜は月食だった。蝕が始まると、猫屋敷から猫たちの、しもべたちの魂が穂村神社の自分たちの体の場所へと向かっていった。穂村神社では猫たちが半透明の実体を取り戻し、そして藍が現れた。これから行って来る。やり遂げたら、向こうの世界に帰る。これでは正士は何のために犯人を暴いたのか。納得できない正士は吹雪きの中、堂島宅へ走った。そこで堀田に見つかり、結局いつものように堂島宅で正士は何故かいる藍と明日菜に対するエロ要員となってしまう。斉臥が堂島と結託しているのは絵のためである。恐怖や快楽を絵にすることに斉臥は命をかけ、堂島はその絵に心酔しているらしい。斉臥の刺激のために堂島はエロを強要する。事が終わると突然闇が訪れた。あの闇の獣、すなわち藍が来た。斉臥はそれがヤマノカミの墓守、炎神社の主と知っているようだった。斉臥は、堂島が穂村神社に火をつけたことを知っていたのでそのために堂島を殺しに来たと思ったが、しもべの件で自分も殺されるとは思っていなかった。闇の獣はすべてを殺し、何も言わずに消えていった。放心する正士の前に文乃が現れ、予定通りに事が運んだと微笑んだ。私がこの村に戻ってきた目的はこれで達することができた、と。
結局何が起こったのか。ただ、藍はもうどこかへ消えてしまった。正士にとってはそれがすべてだった。

結構悩む選択肢ばかりだったから初見でハッピーに辿り着くのは難しいと思うんだ。

<藍ハッピー> 所要時間:1時間32分
分岐は秋から。後ろから1つずつ遡ってみる。
最後の、何故藍を助けたいのかの質問。これはすべてはずれ。その前へ遡る。
命をかけられるかどうか。そこまではできないと答える。怖気づいたの?それぐらいの覚悟は必要よ。どっちなんだよ…。その後はどれを選んでもダメ。つまりこれ以前の問題。
その前の、優しいかお人好しか。お人好しを選んでも方向は同じ。
つまり文乃の最初の選択肢、藍を連れ戻したいか、犯人を突き止めたいか、ここで犯人を突き止めることを選択しなければならなかった。


すると新たな分岐点が発生した。犯人はもう知っているので、もっともらしい選択肢を選んでいく。最初の、何をもって犯人とするのかの質問で、アリバイと証拠ではなく、動機と方法にするのがポイント。すると文乃は、犯人がわかっただけでは藍は戻らない、彼女にとって何が大切か、正士が彼女をどう思っているのか、よく考えておけと親切なことを言ってくれた。
翌日の猫屋敷の藍。正士たちが見ていた藍は本当の藍ではない。正士は今の藍を、本当の藍を受け入れる。これが文乃の言っていたことである。


猫屋敷に行くと、小屋の戸は開いた。藍は秋に言っていた。戸の向こうには何もないと。だが現実にはある。あれは藍のメッセージだったのではないか。そう思い、正士は小屋の中を調べ、古い本が入った箱を見つけた。本の一冊には墓守について記されていた。まず、オドという地下深くに眠り、地表に出てきて魂を喰らう永遠の存在、第三界の絶対神がいた。オドの体は蘇生して地表に出てきた時から腐り始め、食欲のままに魂を喰らい、新しい存在を生み出しながら朽ちていく。オドは第三界に堕ちた魂を呼び戻す力を持っている。月食の夜、呼び戻したい肉体にオドの好物である破瓜の血を飲ませることで、堕ちた魂を呼び戻すことができる。破瓜の血がない場合は月経の血でもいいが、その場合魂の帰還は一時的なものとなる。オドの食欲は第三界においても苛烈を極め、人々はオドの墓に守護者、墓守をつけた。オドが地表に出た時は、墓守もまた地表に出てオドを追い、オドの肉を喰らう。オドは肉体が蘇生されるまで、地下深くで眠る。墓守の名はイズ=ホゥトリャ。日本語にして山に仕えし者。その姿は闇の獣。知能が高く、人間に取り憑くことができる。イズは本体である絵を焼き払えば死ぬ。ただし人に取り憑いている場合は、さらに焼き払った者を殺さなければならない。イズの絵は陽光を反射して、取り憑こうとする。避けるには鏡で反射すればよい。
松倉藍は、猫のことが好きだと言い出した時、IQテストを行った時、イズに取り憑かれた。そして本体の絵馬は焼けたために、火事の日以降、藍は姿を見せなくなった。
そして神社にしもべたちが集まり、藍は月食の時のみ復活することができた。恨みを晴らすために斉臥を殺し、絵馬を焼いた堂島を殺さなければならない。
堂島宅ではまたもや藍と明日菜がセットとなり、そして一方的な虐殺が行われた。藍と明日菜の姿は消え、文乃が現れた。文乃は藍が表で待っていることを知らせに来た。「秋に私と話し合ったこと、覚えてるわね?」その少しだけ優しい視線に、正士はどこか母親に似た感覚を覚えていた。
月食が終わろうとしている時、藍の姿もまた消えようとしていた。イズとしてはすぐに帰ってもよかったが、松倉藍がもう少しだけ居たがった。
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しかし時間はやってきて、やがて藍は消える。正士には確信があった。藍が帰るのはあの世ではなく、この現実の世界だと。正士が腕を広げると、藍はそこに戻ってきた。イズだけ第三界に帰ったのだろうか。イズの心は藍の中に置いていくという言葉を残しているが、そんな器用なことができるのか。
藍はこれからは自分ためではなく誰かのために生きると誓い、両親に正士宅で暮らすことを認めてもらった。父親は仕事を辞め、松倉商店を建て直すらしく、松倉家は安定を取り戻すだろう。
今回も終業式にちゃっかり残っている悠夏。明日菜はどうなったんだろう。

ちなみに、秋の最初の選択肢で藍を連れて両親を説得しに行くと、文乃が現れて警告を発してくる。松倉とは本来魔ッ蔵と書くのだと。イズ云々とは関係なしに、この松倉家は子どもを閉じ込めて育てる習慣があったのかもしれない。それがちょうどイズにしてみれば、檻に閉じ込められた獣同様だったのである。この後警官がやってきて、藍は一人で両親と会うことになり、また家出をする。その後の展開は同じで、ただハッピールートの選択肢を選んでもバッドへ連れて行かれる。つまり秋の最初の分岐点では藍を連れて逃げなければならない。

藍ルートをもって謎の大枠は明らかになった。ヤマノカミであるイズ、これがやっぱり目下最大の謎だった。あとは井戸の黒い水であると思われるオド、悠夏ルートの明日菜、雨音ハッピーで最後に何が起こったのか、すべての謎の鍵を握る文乃について。
最大の謎である文乃は最後に攻略するとして、その前にこれまでほとんど絡みがなかった明日菜について、知っておこう。

<明日菜バッド> 所要時間:9時間1分
明日菜と文乃は始業式後の選択肢で決まったものを選ばないといけない。
ついでなのでここで全選択肢を網羅してしまう。無難にそれぞれのルートに行きそうな雰囲気。新しく得られた情報としては、辻夫が雨音を穂村家で保護しなかった理由。辻夫はそのうち堂島が神社にも害を及ぼすことを察知していて、神社に雨音を置くのはまずいと考えていた。悠夏もそのうち正士宅にでも預けようと思っていたとか。まだ堂島が神社を狙っていることを悠夏たちに言うわけにはいかないので、他のルートでは黙っていた。たまたま辻夫と正士が話す機会があったので話してくれた。尤もな理由なんだから別に悠夏たちに言ってもいいと思うけど…。

始業式
明日菜と行動する選択肢は早々に出てたんだけど、雨音のことが気になってこれまでいつも悠夏たちと行動していた。
明日菜と文乃の家に行くと、二人は山の川へ出かけた。悠夏ルートで出てきた洞窟の鍵の1つである丸石を、二人は探していた。文乃は正士がいることを不快に思わず、それどころか私たちと遊びたい?と誘ってくるくらいだった。正士は結局石探しを見ていただけだったが、文乃は正士のことをいい人だねと言った。文乃は正士に対して藍ハッピーエンドの最後のように優しい目線ですれ違い、去っていった。どこか懐かしい良い匂いを残して。


始業式で文乃・明日菜ルートに入ると遠足で文乃・明日菜班に入ることができる。悠夏と藍のえそっちなの的な反応がおいしい。明日菜は事情をほとんど知らないらしく、正士と明日菜は文乃についていくしかなかった。地図とコンパスで探り探り行ったのは、普段とは違う登山道から入ったからか。行き着いた先はあの古い井戸だった。
井戸への道について少し。雨音ルートでは雨音はその場所を知っていたし、たいした苦労なく行けたように見えた。また、終盤では正士自身、雨音を背負って井戸まで辿り着けた。井戸への道は複数存在し、かなり楽に行ける道もあるらしい。逆に今回はかなり険しい道で行くことになった。
文乃は正士と明日菜に井戸の中を見せたかった。そしてこの井戸のことは他の人には、おそらく既に知っている斉臥以外には言わないでと釘を刺した。井戸の中には黒い石と見まごうほどの黒い水が満ちていた。正士がそれを見た時、まず月食が見えた。次に映った映像は、冬の雨音ルートの雨音、つまり返り血を浴びたメイド服の雨音が立っている姿だった。映像はそこで終わり、そのことを文乃に話すと文乃は何も言わずにただ聞いているだけだった。文乃は明日菜にも井戸の中を見ることを勧めた。明日菜は正士とエロいことをしているシーンを見てしまう。正士が文乃はこの井戸に何を見たのかと聞くと、それを知れば私を見る目が変わると言い、文乃ルートと明日菜ルートの分岐点が現れる。メインは最後にとっておきたいので、明日菜ルートに行く選択肢、やめておくを選ぶ。
文乃は井戸の映像について、いつかあなたたちが巡り会うであろう出来事と表現した。つまり未来が映るのだと。そうすると雨音ルート的な出来事が起こる一方で、明日菜と結ばれるのだろうか。
昼時だからみんなと合流しなければならないということで、井戸はここで終了。またも獣道を進む中、正士はある朽ちた建物を山中に見た。文乃はあれには今日は用がないと斬り捨て、先を急がせた。
昼時、文乃は単独で丸石を拾いに山中へ入って行った。残された明日菜は、正士に誘われてみんなと昼食を食べることにした。普段は文乃といっしょにいて、これまでに体験したことのないことを体験できるため、それはそれで満足していたのだが、久々にみんなと過ごせたことを感謝する。
文乃は何年か前に安曇村に引っ越してきた。文乃が明日菜を連れて行く不思議な場所は、すべて文乃の思い出の場所だという。井戸も、明日菜を一度連れて行ったことがある洞窟も。文乃は思い出の場所を他人に知られたくない。少し前に引っ越してきた村なのに思い出の場所というのはいささか妙ではあるが…。


明日菜ルートでは海イベントはなし。というのも井戸のことが気になって図書室にこもって文献を読み漁る日々が続くからである。また、文乃にヤマノカミについて調べてくれという依頼もあった。やがて文乃がやってきて、調べものが進まない正士は文乃を問い詰める。井戸のことはどうやって知ったのか。人に言えることじゃない。井戸についてどこまで知っているのか。知っていれば調べはしない、井戸の説明は私が感じたことを言ったまで。文乃はしばし考え、宗介の資料はもう調べたのかと問い、その後正士をどこかへ連れて行こうとする。ここで選択肢、ついていくか、残るか。とりあえず明日菜ルートなので残ることにする。文乃は特に気を悪くしたようでもなく無言で出て行く。正士たちは井戸に行ってみることにし、下調べとして図書室以上の資料があると思われる宗介の書斎へ行く。役に立ちそうな本が並ぶ中、正士は性知識についての本を見つける。2冊あって、どっちでもいいと思うんだけどどちらから読むかの選択肢。2冊を読みふけっている間、明日菜は黒酒と井戸に関する資料を探し当て、井戸の地図と思われるものを得る。宗介が帰宅したため調べものはそこで中断し、すぐに書斎で調べものをしていたことはばれるのだが、ヤマノカミに興味を持つ宗介は怒るというよりも正士を問い詰めようとする。文乃に釘を刺されていることもあり、ひとまず宗介をしのぐ。
翌日、正士たちは井戸へ辿り着く。地図がこの井戸のことを示し、またそれが正しかったこと。そして井戸の中をもう一度確認するために。そこへ文乃が現れる。今日は用事があったから来ていたと。宗介の書斎で井戸の地図を見つけたことを報告すると文乃はしばし考え、去っていく。ただ、文乃は正士に井戸には近づかないように口にはしないものの伝えているかのように見えた。まず明日菜が井戸を見る。今日は水面が低いと。正士は文乃の無言の忠告による警戒と興味とがせめぎ合い、明日菜から見ると正士の様子がおかしくなったように見えた。正士は井戸を覗き込み、そこに溺死体の顔のようなものを見た。正士の体は言うことを聞かず、それに引っ張り込まれようとし、明日菜が懸命にそれを止める。明日菜は文乃の名を呼ぶ。しかし現れて正士を助けのは意外にも斉臥だった。さらに意外に、登山道まで連れて行ってくれた。どうやら斉臥も井戸への道には精通しているらしく、井戸へはよく来ているようだった。
登山道から穂村神社へは近く、辻夫に話を聞くことにした。しかし辻夫は井戸のことは知らないという。ただ、黒酒のことは知っていて、先々代の頃までは安曇村でも作られて、井戸に捧げられていたらしい。黒酒の作り手がいなくなったためその風習もなくなった。ただ、黒酒を井戸に奉っていたのは安曇村の風習であって、穂村神社とは関係ない。今の穂村神社ができたのは先々代の頃で、奉っている神も山の神ではないという。
帰宅した正士たちは、宗介に今日のことを話す。書斎を借りるという協力体制ができてしまった以上、話さざるを得ない。宗介は井戸に興味を持ち、正士たちは引き続き書斎で調べものをする。翌日、ヤマノカミと黒酒について少し知識を得ると、あの井戸の近くにあった建物、そしてその傍らに明日菜が見たという洞窟に行こうとする。井戸までは斉臥の道を使って簡単に来られた。今日は井戸の黒い水は満々と溜まっていたが、正士は近づく気になれなかった。やがて朽ちた建物を見つけ、傍らに洞窟があることも確認する。洞窟が黒酒の洞窟であれば、建物は山の神を奉る神社ということになる。不思議なのは、黒酒を捧げるのが井戸なら神社は井戸の近くに作るべきだろう。洞窟の近くに作りたかったのかもしれないが、要は洞窟、神社、井戸が同じ場所にないのがひっかかる。
神社の中を調べると、山の神という文字が見えたためこれは山の神の神社であることが確定する。ふと正士は奥の扉の中になる御神体が見たくなった。明日菜は止めるが、正士は何故か無性に見たくなり、まず宗介の声で、次に聞いたことのない、しかし懐かしい声で正士を呼ぶのが聞こえた。その声は狛猫だった。今にも扉に触れようとする正士を助けたのは文乃だった。その扉に触れば死ぬ。前に文乃の言うことを聞かなかった人はその扉を開けたらしい。まだ生きているようだが。それでもろくな死に方はしないと。文乃にこの神社について聞く。神と呼べるかどうかわからないが、何かを奉られている場所である程度しか知らないと言う。黒酒と洞窟の情報を報告すると、文乃はしばし考え、去ろうとする。いつもの行動に我慢ならなくなった正士は文乃を問い詰める。知っていることがあるなら教えて欲しいと。すると文乃は生贄などの儀式については調べたか、と逆に聞かれる。正士がいらだつと、文乃の知っていることを教えたところで、体に覚えこませないとどうしようもないことがある。山の神の神社、井戸、洞窟、穂村神社について調べれば、いずれ文乃の知っているところまで辿り着くという。
帰りは文乃についてきてもらった。ちょうど祭りの夜店があったので、そこで文乃が意外にもわたがしや型抜きを楽しんでいるのを見る。明日菜曰く、文乃は恥ずかしがりやなだけなのだと。

図書室や書斎の資料からわかったこと。
・安曇村は元々、山の猟師の休憩地として作られた。
・ヤマノカミとは、安曇村の周りの集落に済んでいた人々が豊作や狩りの安全を願って古くから奉っていた神である。
・山の神に黒酒と呼ばれる酒を捧げる風習がある。ある地方では山の神の怒りを静めるために井戸になみなみと黒酒を注いだが、翌日には井戸が空になっていた。
・黒酒とは、久佐木という植物の根を燃やし、その灰を神酒に入れたものである。黒酒はお祓いをした洞窟で作られ、そこで宴が行われる。


儀式について調べていた正士たちは行き詰まり、読んではいけないと言われていた宗介の小説の原稿を紐解く。それは、宗介がある程度核心に迫り、これ以上踏み込むと命の危険があるとわかったから正士たちには読んで欲しくなかった内容だった。
・穂村神社について。現在の穂村神社は大正時代に建てられたもので、ヤマノカミの使いの絵馬しかヤマノカミとの繋がりはない。絵馬の怪物、すなわちイズの役目は死者の眠りを守ること、安曇村を外敵から守ることである。
・穂村山について。ヤマノカミがいる神の山とされている。山から村にかけて流れる地蔵川の由来は死者の魂を見守るとされる鬼地蔵であり、鬼地蔵の眼窩には川の丸石をはめこむことができる。悠夏ルートで行ったことである。
また、原稿とは別にある大学教授からの手紙もあった。彼もまた安曇村とヤマノカミについて調べていた。
・安曇村から少し離れたところに住んでいた老人の話である。彼女はいくつかの古来から伝わる歌を教えてくれた。そのうちの1つは、ある踊り子の復活のことを歌っていた。ヤマノカミの元に眠る踊り子はオドの方法で蘇り、再び踊りを振舞うという。
老人は他の歌をすべて教えきる前に、黒酒に溺れて死んでいた。自殺か他殺かは定かではない。教授はまた、安曇村の隣村跡で古文書を見つけた。
・悪棲村の魔ッ蔵より逃れし、炎の獣に魂を貪り喰われん。イズはかつて隣村を滅ぼしたというのは悠夏ルートで文乃も言っていたことだが、その時も松倉が閉じ込めていたのだろうか。
他にも教授の情報では、安曇村で侍が山神と戦った話、生贄の姫の話、山神たちが黒酒が湧き出る井戸の周りで宴会をするという話などがある。ちなみにこれらの情報も老人も、ヤマノカミとは言わずに山神、ヤマガミと発音されていた。
文乃が言っていた儀式とは、踊り子の復活の儀式ではないかと考えた明日菜は、文乃に確認を取りに行った。そもそもその日は文乃に呼ばれていた日だった。明日菜は用が済んだら帰ってくるそぶりを見せて出かけていったが、その日帰ってくることはなかった。明日菜を待っていた正士は幻を見る。明日菜が帰ってきて、文乃から得た情報を喋りだす幻。月食の日にオドの方法を踊り子を転生させる話。生贄は死にはせずに、その魂は転生した踊り子のものになり、生まれ変わる。取り憑かれたように話す明日菜と交代するように、文乃が現れる。生贄がどうなるかは問題ではない。大切なのは何が蘇るのかということ。踊り子とは何なのか。前の儀式の時は何が蘇ったのか。そして文乃は寝ている明日菜にオドの儀式を施そうとし、正士は目を覚ます。

次の日、松倉家に電話をかけると藍が出たが、家出の話題を出すと怒り出し、切られる。松倉家は無人、文乃家に行く途中でいつものように雑草を摘み取る雨音を見つける。雨音が言うには藍は文乃家に行ったという。文乃家に行くと、文乃は明日菜とは穂村神社で別れたという。すれ違っているだけではないのか、と。

翌日松倉家は無人。穂村神社に行くと今は大変なんだと悠夏に怒られる。
ここから分岐が発生。どこへ行くかという選択肢。何回でもやり直しができ、総当りが可能なので、怪しいところは後回しにして端から攻める。とかやってるからバッドに行っちゃうんだよねうん。最後に怪しいヤマノカミの神社に行くと、そこには斉臥がいて、明日菜は学園で見たという。学園へ行くと英里子先生がいて、明日菜は文乃と歩いているのを見たが、学園には来ていないという。文乃家へ行くと、明日菜とは松倉家で別れたという。またも行き違い。正士は文乃に幻のことを言う。幻の内容、正士が明日菜に会えないことについて文乃は考え、明日菜に会ったら正士が探していたと伝えておくことになる。別れ際、正士は文乃の母親が赤ん坊の文乃を抱いている写真を見て、違和感を抱く。それが何かは解消できないまま、文乃家を後にし、松倉家へ行く。すると幼児退行化した雨音が店の物を置き換えていた。正士との会話によって雨音は元に戻ったが、明日菜を見なかったかとの問いに、文乃も同じことを言っていたけどと答えるだけで、足早に去ってしまった。

翌日、雨音の証言によると文乃も明日菜を探していたことになり、もう少し文乃を問い詰めようと文乃家へ行くと、文乃は堂島の車に乗り込むところだった。堂島宅で待つことしばし、文乃と斉臥、そして明日菜が中から出てくるのが見えた。堀田に殴られた正士は身動きできず、明日菜はちらりと正士を見たが、少し悲しげな顔をしただけで車に乗り込んでしまった。正士に気づいた文乃は堀田に伝言を残し、車に乗り込んだ。伝言は追うなとのことだった。

翌日、手がかりを掴もうと雨音宅を訪ねると、今日堂島たちはヤマノカミの神社へ行く、明日菜は生贄になるという情報を得た。ヤマノカミの神社へ行くと、堂島たちは下見に来ていた。文乃は前の儀式について斉臥を責める。母親を生贄にして踊り子にしたと。文乃の目的は今回の儀式で母親を復活させ、斉臥に復讐させるというものだった。思わず正士は飛び出し、踊り子はどうなったのかと斉臥を問い詰める。斉臥は答えなかった。一言だけ、「準備は不十分だったが踊り子は復活した」と言った。藍ハッピーで解明された、オドの儀式の不十分な方法、月経の血を使ったのだろうか。文乃に疑心が生じる。文乃はここからのことを知らない。その時、穂村神社で火事が起こる。やはり堂島がやったらしい。

翌日、いろいろあってオドの儀式に必要な破瓜の血は正士と文乃で作られることになった。詳しい経緯は知らない。気がついたら乗っかられていた。文乃はそれを小瓶に入れる。正士はそれをどう使うか、幻で見たことはあるが詳しくは知らない。家に変えると東京に行った宗介から電話が。現状を報告すると、宗介は2つのヒントをくれた。当面の相手は文乃である。前に月食が起こったのは、正士と文乃が生まれた年である。0歳児が母親のことを覚えているはずはない。もう1つ、実は八車夫妻は文乃という子どもを月食の年に流産している。では今いる文乃は何者なのか。前の儀式で復活したものは何なのか。


月食の日は訪れた。正士はヤマノカミの神社に潜む。儀式の準備が始まり、隙を見て正士は祭壇の下に移動する。文乃に見つかるが、見逃してくれる。ただし邪魔はするなと。やたら長い儀式が始まり、やがて文乃は第三界の創造者にして破壊の神オドへの祈祷を始めた。文乃が小瓶を開けた時、正士は飛び出す。本当は小瓶を奪うなり割るなりして儀式を阻止すればいいんだけど、飛び出してきた正士に驚いた文乃の表情に目を奪われてるうちに堀田が銃口を正士に向けた。しかし、文乃が止める。「この人は絶対に殺さないで」正士と文乃が明日菜の取り合いをしている間に近づいてきた堀田に、正士は投げ飛ばされる。儀式は再開し、オドが明日菜に降りて、文乃が望む魂、すなわち母、八車清美の魂を明日菜の体に呼び戻す。文乃の目的は果たされた、かのように見えた。文乃は清美が斉臥に殺されたと思い、その復讐をさせようとしたが、清美は自分は文乃に殺されたと言った。前の儀式で清美と斉臥は赤ん坊の文乃を生贄にしてオドを称える踊り子を復活させた。踊り子=文乃は清美を吊るし上げ、斉臥は鞭を打ち、清美は死んだ。清美と斉臥はお互いにこれを快楽と感じ、それが目的だったように思える。物理的に殺したのは斉臥だけど、そう仕向けたのは踊り子だから文乃が清美を間接的に殺したことになるか。文乃は何者なのか。芳野夫妻がヤマノカミに捧げる生贄としてさらってきた他人の子どもらしい。
自分のやったこと、真実に衝撃を受けた文乃は斉臥を刺し、逃げる斉臥を追いかける。それを追いかける一同。井戸まで追い詰められた斉臥は井戸の向こうの文乃の声をした何かに引きずり込まれる。堀田と堂島が助けようとするが、現れた清美が3人もろとも井戸の中へ落とす。清美は今度は死ぬ気はないと言ったが、自分も井戸の中に入るようだった。自分といっしょにくれば明日菜に会えると正士を誘い、止める文乃を無視し、正士は清美と井戸の中へ入っていった。
そこは死の世界だった。永遠の闇の中、悠夏バッドや雨音ルートの春の夢で見たような、足を腐らせる水の中を永遠に歩き続ける。やがて明日菜の気配を感じる。ここは魂を喰われた者が永遠に彷徨い続ける地獄と明日菜は言った。明日菜は事の始まりを語りだす。
堂島は土地開発の邪魔になる悠夏や正士の家は皆殺しにするつもりだった。明日菜は文乃に相談し、文乃は明日菜に清美を復活させて斉臥といっしょに堂島を殺させることを思いつき、明日菜に説明はせずに手伝いだけをさせていた。そこから始まったのが明日菜ルートである。調べてわかった真実、儀式のことを文乃に言いに行った時、明日菜を生贄にすることを文乃に聞かされ、約束した。明日菜の望みは正士を助けることだった。それをわかっていた文乃は正士を死なせるわけにはいかない、だから正士が邪魔しようとした時に銃口を向けた堀田を止めた。明日菜は正士を助けるため、必ず生贄になる必要があった。正士がそのことを知れば、きっと止められる。だから正士に二度と会わなくしてくれるよう文乃に頼んだ。秋に正士が明日菜に会えないことについて文乃が不思議そうに考えていたのがひっかかるけど、それが演技だとして文乃なりに正士を騙そうとしていたのだろうか。
説明し終わると、明日菜は正士と交代すると言った。明日菜は体を清美に奪われたため、地獄の水の中を歩く必要はなく、浮いているだけだった。明日菜としては正士が地獄に居るのは本意ではない。よって自分が正士に代わって、正士はどういうわけか元の世界に戻ってくることができた。正士が清美についていかなければ明日菜は浮いているだけで済んだというのに。
帰ってきた正士は一つの決心をした。次の月食の時に、明日菜の魂を呼び戻すと。

まあこれは一つの見事なバッドエンド。ヒロインを地獄に叩き込んで次は自分が仕掛け人になるというのもいい。
今回で明日菜の謎、文乃の謎がだいたいわかった。わからないのは、今の文乃は何者なのか。前の儀式では不十分な形で踊り子が復活したと斉臥は言った。藍ハッピーによれば、月経の血で復活した場合、その復活は一時的なものとなる。そうすると今の文乃は踊り子ではなく、本来の文乃本人と考えるべきか。完璧な儀式が行われた明日菜は体を失って、おそらくオドに喰われて、魂が地獄を彷徨うことになったが。清美と斉臥の実子、流産した文乃とのつながりは。
そして踊り子とは何なのか。始めはイズのことかと思ったけど別物らしい。藍ハッピーにも記されていなかった踊り子とは。藍ハッピーからはイズはヤマノカミと思われるので、そのヤマノカミの元に眠る踊り子というのはイズより下位の存在か。
死ぬ気はないと言った清美が井戸の中に入っていったのも気になるけどこれは割とどうでもいい。

すべてを解明するために一気に文乃ルートに行きたいところだけど先に明日菜を救済してあげなければ。

<明日菜ハッピー> 所要時間:0時間48分
分岐は秋から。要は余計なところには行かずに、最短でイベントを起こせばいいだけ。秋のシナリオは何も変わらず、冬の儀式の途中からシナリオが変わる。因果は不明。


正士が儀式を邪魔しようと飛び出て、堀田が撃とうとした時に、バッドでは文乃は明日菜の望みである正士を殺させないように止めたが、ハッピーでは文乃が死を見たくないから止めたという流れに。そしてバッドでは明日菜を引っ張るだけだった正士がハッピーでは文乃を殴り、明日菜を奪うという展開。物語の結末が見られなくなって明日菜に怒られるなら、それでもいいっていう箇所がよかった。堀田から逃げる際に篝火の火が神社に燃え広がり、斉臥は火に巻かれ、堀田は斉臥救出に向かわされる。正士と明日菜は文乃の助言により洞窟へ逃げる。文乃としては斉臥が死に、さらに堂島も火の中に追い込めそうなので、儀式を続行せずとも目的は達成された。母親の復活は諦めたということか。文乃は正士と明日菜を洞窟に連れると、洞窟の扉を中から閉じ、さよならを言い残して閉じきる前に自分は外に出た。おそらく堂島にとどめを刺すために。正士たちが扉のスイッチに気づいて外に出たとき、不思議なことに神社は燃えもせずにそのままの姿で佇み、文乃を含む全員が行方不明になっていた。
終業式、今回もちゃっかり出席の悠夏。さすが炎の巫女。

ちなみに夏の最初の分岐点で文乃についていく選択をすると、たぶんそこから文乃ルートに入る。春の文乃シナリオを飛ばして文乃ルートに入ることになるけど。

<文乃バッド> 所要時間:6時間40分
文乃ルートは1ルートのみ。明日菜ルートの春の最後の選択肢で、文乃が井戸で見たものを知りたいを選ぶ。


文乃が井戸で見たものは、自分が溺れ死んだ姿だった。これが将来起こることだとしたら、受け入れるしかないと文乃は言った。
頂上にて、正士と明日菜は川に丸石を拾いに行くという文乃について行くことにした。地蔵川の上流へ行き丸石を探す中、正士は洞窟(悠夏ルートで入ったあの洞窟とは違う洞窟)の水の中に丸石が大量にあるのを見つけた。だがそれは罠だった。文乃が制止するも遅く、正士は洞窟の水の中に引きずり込まれていった。臨死の際に正士は夢を見た。母親の胎内にいた時の夢。母親真紀の声が聞こえていた。誰かが文乃という名前が決まっていた胎児を流産したと。その名前を聞いた時、三日月が見え、次の瞬間正士は目を覚ました。正士が引きずり込まれてから15分ほどして、諦めかけていた正士の手が水中から見えたらしい。そこを文乃と明日菜で引っ張り出し、文乃が人工呼吸で蘇生させた。
帰りの車の中、明日菜が寝静まったのを見計らって文乃が斉臥のことが嫌いなのかという正士の問いに答える。「私がこうなったのはあの人のせい。だから私は自分に戻るために、あの人を嫌うのよ」文乃の母親は?「今はいない。でも、もうすぐ帰ってくる」これは言い得て妙。「お母さんは私のことを守ってくれた」生贄である文乃に清美がそう接したかどうかは疑問であるが。


明日菜ルートと同じく、井戸について図書室で調べている時、文乃に誘われる選択肢。文乃についていくことを選択する。
宗介の書斎で文乃と調べ物をする。明日菜ルートと同じく、初回はたいした収穫がなく終わる。明日文乃宅へ行く約束をして終了。
翌日、文乃宅へ行くは行くが腹が減っているから松倉商店でパンを買おうという選択肢が出てくる。これを選ぶと明日菜ルートへ戻される。正解はまっすぐ文乃宅へ。家の前で、文乃が雨音と話しているところを目撃する。文乃「私はいつかとしか言ってない。それまで生き延びてみたら?」意味ありげで穏やかではないセリフだったが、正士が来たため会話は終了、雨音は去っていった。
文乃の用事、それは正士が自分の味方として信頼に足るかどうかの試験だった。文乃は自分を心配しているか、自分のために死ねるか聞いてくる。いずれも「心配していない」、「そこまでバカじゃない」を選ぶと明日菜ルートへ戻される。文乃ルートへの正解選択肢は常に1つなのである。正解を選ぶと文乃に振り回されつつも、信頼を得、藍ルート秋で登場した地下のアトリエへ案内される。そこには文乃の母をモデルにした、おそらく儀式の光景をシュールレアリズム化して描いた絵があった。応接室に戻り、母親がどうなったのかを知るために安曇村に来たと文乃は言った。そしてその目的のために死ねるかどうか、再度正士に尋ねる。正士が頷くと文乃はナイフで手首を切り、正士が助ける形になった。
夜、目を覚ました文乃は始業式の時に正士に笑いかけたから、今正士はこうしてここにいると言った。誘っておいて、目の前で手首を切って見せた。もし正士が助けずに死んだのなら、それでもいいと。文乃は正士のためなら死ねることを証明して見せた。そして正士のことが好きだと。

翌日、文乃は正士に対して、人が変わったように普通の雰囲気で接していた。いつもの他人を払いのけるような雰囲気はない。正士との完全な信頼関係を築いた結果である。文乃は自分の生い立ちについて話し出した。
斉臥は文乃を保育園から大学まで一貫のところを入れ、一切会いに来ることはなかった。中学の時に自分の環境がおかしいことに気づき、監獄と表現した学校から出るためにひたすら勉強した。斉臥が安曇村に住んでいることを調べ、安曇学園へ転校してきた。斉臥はひどく驚き、親の振りをしようとしたが、文乃は無機質に接するだけだった。斉臥は母親には逃げられたというが、文乃には母親の微かな記憶があり、文乃を捨てて逃げるような人には思えなかった。また、文乃には安曇村の記憶があった。井戸、丸石。それらについて調べ、母親に辿り着くことが文乃の目的だった。正士に課せられた当面の使命は、井戸などについて調べることだった。
文乃はこの生い立ちを知られたくないため、また斉臥を娘は人付き合いがいいと喜ばせないために、安曇村でも誰とも話そうとしなかった。正士は文乃に同情した。文乃にとってはそれが嬉しかった。明日菜は明日菜の利益のために文乃に協力したが、文乃のことを哀れもうとはしなかった。だから文乃は明日菜には心を開かない。

翌日、図書館にいる正士を文乃が連れに来た。正士といっしょにいた明日菜は正士と文乃が最近仲がいいことに嫉妬する。正士にか文乃にかはともかく。ここで明日菜ルートは閉鎖か。
文乃が連れてきたのは、悠夏ルートで行ったあの洞窟だった。地蔵川は春に正士が引きずり込まれた洞窟と、この洞窟と2つの上流を持っていた。文乃にはこの洞窟の記憶もあった。悠夏ルートではちゃんとこなした、最初の鬼地蔵に丸石をはめる作業はなしに、文乃は奥に進んでいく。カタコンベの迷路は左壁に沿っていくだけでいいというのは文乃の知識。悠夏ルートの正士は夢からヒントを得たが、文乃は自分で見つけ出したのだろうか。そこから狛猫の間へ行く途中に横道があり、これは悠夏ルートではスルーしていたところ。そこには巨大な石の柱があり、冥道と書かれていた。文乃が言うには、柱は筒状になっていた、この柱こそがあの井戸だという。地下深く、地獄へ続いているという。元の道に戻り、狛猫の間へ。ここも悠夏ルートでは夢のヒントで解けたけど、文乃はどうやって正解を得たんだろう。1回間違って死にかけたけど。そこを抜けると、あのヤマノカミの神社へ出てきた。神社の中に直接つながっているようである。明日菜ルートで神社の中を調べた時はその扉は見つけられなかったけど。文乃は山の神の神社という字で言った。
文乃は何故この神社は世間はおろか村人にも隠されてきたのか、正士に問う。正士は想像と映画の知識で、この神社が邪教で生贄を捧げている雰囲気があると答えると、文乃は言いえて妙を言わんばかりの反応を見せ、考え込む。文乃の母親が生贄に捧げられたとしたら、失踪の理由としてつじつまが合う。文乃が調べた内容か、一つ気になることがあるという。生贄は死者を復活させるために必要だと。そして文乃は禍々しい儀式を見た記憶がある。そしてあの母親をモデルにした絵である。まだわからないことが多く、さらに調べ物が必要だと文乃は説く。文乃はすべてを知っているわけではない。だが、明日菜や正士に興味を持たせるため、まるで知っているかのように見せた。井戸の幻は本当に見たことだが、信じていないという。
堂島は既にこの神社を見つけているという。安曇村に線路が通れば、堂島はすぐにでも発表する。だから時間がない。ただ、堂島は井戸にビールの缶を投げ込んだから死ぬだろうと。
帰宅した正士は宗介にカタコンベについて聞く。墓ということはわかったが、死者の復活に直接関係あるわけではなさそう。宗介は正士が文乃の謎に迫っていることに気づき、自分の知識を与える代わりにいつか文乃の謎を教えてもらうことにする。宗介は文乃について調べることにした。


秋は随所で分岐点が現れる。分岐先は3つ、明日菜ルートへ強制的に飛ばされるか、文乃バッド、文乃ハッピーである。一周目は思いの進むままの選択肢で、多少ミスったかなと思いつつそれらしいシナリオにはいきついてくれたものの、最後に文乃は正士の前から逃げ出して秋シナリオが終わり、明日菜ルートへ。

各分岐点で別の選択肢を選び、文乃ルートに辿り着くかどうか試行していく。文乃ルートへの結論を急ぎたいので最後の分岐点から始める。
やってて気づいたけど、正解肢だと文乃がにっこりする。これでセーブ&ロードを駆使していけば文乃ハッピールートを初回から選ぶことは簡単。文乃バッドと明日菜ルートの違いはわからないけど、まあたいした問題ではない。

・分岐点13:堂島と清美の接点があるとすれば?
1周目:斉臥との関係について→おそらく正解肢。穂村神社火災の際にあなたが必要なのはこれから、と頼られる。まあ破瓜の血が欲しいだけなんだけど。
2周目:堂島の過去について→ふざけてるの?と一蹴。火災の時にまだ正士の出番は終わったわけじゃないと微妙な気持ちにさせられる。
3周目:安曇村について→わからないけど関係あるかも、と50点。早送りで飛ばされたため火災の時の会話は上記のいずれかであり、確認できず。
この分岐点は文乃エンドに影響なし。

・分岐点12:アトリエにて、斉臥の風景画をどう思う?
1周目:うまい→そうね、でもそれだけと話が進む。おそらく正解肢。
2周目:おもしろくない→そういうのがわかるの?背伸びはしない方がいいと気分を害した感じ。
「おもしろくない」の選択肢のまま分岐点10で正解肢を選ぶと、早送りで秋シナリオは終了。文乃バッドへ進む。

文乃ハッピーへの道を作るべく、一応試行を続けてみる。

・分岐点11:ヤマノカミの神社とは?
1周目:生贄を捧げる場所→文乃もそう思っていたが違う。ここは復活した魂を封じる場所で、絵馬の怪物はその見張り役。文乃の気分は害さなかったため50点か。
2周目:死者の安眠を守るため→そう、言い換えれば安眠しない者を見張っていた。おそらく正解肢。

・分岐点10:カタコンベの洞窟は何故造られた?
1周目:死者の復活→正解肢。
2周目:死者のお墓→ふざけるなカタコンベはピラミッドに由来するっておまえが言ったんだろと怒られる。

・分岐点9:井戸の黒い水は地獄から湧き出している。信じる?
1周目:信じる→そう…とだけ。深く考えずに同意されたと思われたか。50点。
2周目:信じない、ただ深いだけだろ→普通はそう思うわね。でも、誰かがこの井戸をこうも深く掘った。要領を得ない回答だったけど、議論の余地があったため正解肢か。

・分岐点8:カタコンベを先導する文乃の進み方が前と違う。
1周目:本当に左手法?→いや、実は道を知らない。は、はぁ。結構適当なんだな…。たぶん正解肢。
2周目:黙ってついていく→黙ってついていった。会話発生せずという点では50点か。

・分岐点7:鬼地蔵に丸石をはめ込む文乃だが、その必要はあるのだろうか。
1周目:全部はめ込むのか聞く→さぁ?あーこれは気分を害した。すぐに失敗とわかった。
2周目:手伝おうか?→ありがとう、必要があれば言うわ。正解肢。

・分岐点6:どうして誰も地蔵川を遡上しないんだろう?
1周目:恐いから→大の大人でも恐がるかしら?にっこりしてたからたぶん正解肢。
2周目:歩きにくいから→歩きやすければくる?ごもっとも。

・分岐点5:宗介の穂村山に関する原稿で、一番大切な情報は?
1周目:地蔵川のこと→由来の鬼地蔵のこと?50点。
2周目:穂村山のこと→穂村山には謎が多いってこと?50点
3周目:地蔵と丸石のこと→ぴったりとはまるってところ(にっこり)?正解肢。

・分岐点4:私といて退屈じゃない?
1周目:退屈ではない→正解肢。
2周目:答えない→夏前に戻ったような雰囲気。明らかに間違い。

・分岐点3:悠夏「今日は何の用で来たの?」
1周目:絵馬のことで来た→悠夏「はぁ…」文乃「心配して来たって言わないと」不正解。
2周目:悠夏を心配して来た→悠夏「気遣ってくれてありがとう。本当はお父さんに用なんでしょ?」文乃「優しいのね」正解肢。

・分岐点2:宗介の穂村神社に関する原稿で、一番大切な情報は?
1周目:古い神社のこと→詳細は不明みたいだけど?50点。
2周目:穂村神社のこと→大正時代に建てられたってこと?50点。
3周目:絵馬のこと→怪物の絵馬のこと(にっこり)?正解肢。

・分岐点1:宗介の原稿を見る?
1周目:今は仕方がない時→会話なし。50点。
2周目:約束を守った方がいい→私は見るなと言われてないから。正士のそういうところ好きだけど、今は我慢して(にっこり)。内容は微妙だけど正解肢。

正解肢のみを選んで行くと、無事文乃ハッピーの冬へ。

というわけでざっと秋シナリオを振り返る。

調査にあまり進展がないまま宗介は出張で出かける。それは書斎を自由に調べることができるチャンスでもあった。正士と文乃は宗介の原稿4つと教授の手紙を1日ずつ調べていく。
1日目は穂村神社について。内容は明日菜ルートの秋でわかったことと同じ。2人は穂村神社に行き、辻夫に絵馬について聞く。
・いつごろからあるのか。いつかはわからないが、昔、一人の女性が穂村神社に来て、「この絵馬はこの神社に必要だから天井近くに奉るように。もし奉らなければ、その魔物がこの村を暴れまわるだろう」「その絵馬が放つ光の当たる家には魔物が住み着くから、鏡で光をはねのけるように」と言って、穂村山の方に去っていった。後に女性は当時の神主の枕元で「魔物を閉じ込める蔵を設けよ。その蔵を守る者を魔ッ蔵と呼べ」と言い残した。
・絵馬の魔物とは。ヤマノカミに仕える守護獣だという。死者の魂を守って安眠させる番人。死者の魂が墓場から出ると、それを追い戻す。死者の安眠を妨げる者が近づくと、その者を食べる。
・墓場とは。伝承の墓地はわからないが、穂村神社の墓地は絵馬より後にできたもの。よって絵馬は元々は別の所、別の墓地にあったと考えられる。
・いつごろ描かれたものか。絵柄的には江戸時代より少し前だが、当時の技術では考えられないレベルで劣化が抑えられているため詳しい年代はわからない。

2日目は穂村山について。その前に藍が行方不明になったと明日菜から連絡が来る。文乃「そう」。冷たいなあ。
原稿の内容は明日菜ルートと同じ。2人は地蔵川を遡上し、洞窟へ入る。カタコンベにて、正士は宗介から聞いた、カタコンベはピラミッドに由来し、死者の復活を示唆する説を話す。文乃はそのことを知らなかったが、この時何らかの考えが浮上したようだった。狛猫の間にて、扉の仕掛けは既に壊れているという。夏に間違えて死に掛けたのは、たまたま正常に仕掛けが動いてしまったらしい。文乃は仕掛けの正しい解除の仕方は知らず、でたらめなやり方で開けているわけである。適当だなあ。
そしてヤマノカミの神社へ。天井にはあの絵馬が飾れそうな場所があり、元々はここにあったことが示唆される。ここで文乃は、守護獣イズを奉り死者の安眠を望む神社は、死者の復活を望む洞窟を封じるために造られたことに気づく。外の祠、明日菜ハッピーの最後に逃げ込んだ洞窟を見て、奥が岩で埋められていることを指摘する。この祠もまた、元々はカタコンベの洞窟への入り口だったのだが、岩でもって封じたのである。これで洞窟と神社の関係がわかった。
しかし文乃の目的はあくまでも母親についてである。神社と生贄はむしろ拮抗する関係にあるなら、神社で母親が生贄になったという推論は間違いになる。

3日目は斉臥について。これは明日菜ルートではよくわからないということでスルーされたものだった。
・斉臥は清美をモデルにした「もだえる女」で真価を発揮したが、その起点となるものは平和な安曇村になく、あるとすればヤマノカミに関係しているのかもしれない。
ということで文乃宅に斉臥の絵を見に行く。斉臥は不在だったが、そこにはおそらく藍ルートの猫の虐殺を描いているであろう絵があった。斉臥はモデルがなければ絵が描けないと文乃は言った。猫の虐殺も清美の儀式も真実として斉臥が見たものだということである。文乃は清美の絵をこの家に来て一番に隠した。斉臥にとって最も大切なものであり、文乃がこの家に居られる唯一の理由だからである。
帰り道、精神を病んで正士を別人と間違える雨音と会う。心配しつつスルー。

4日目は堂島について。これは明日菜ルートでは気づかれなかったもの。
・堂島は安曇村を発展させる一方、斉臥の絵を高く評価し、その絵を取引する唯一の美術商でもある。
清美には直接関係ないと思われたが、堂島と斉臥の関係を不安定にすれば斉臥から清美について聞きだせると文乃は思いつく。文乃は斉臥の娘だから、堂島に強く接することができる。しかし正士はそうではないので、正士も文乃と対等の立場にあることを言いに、堂島宅へ行く。
到着するやいなや英里子との強制エロを正士が終えると、文乃は堂島を揺るがす。その話術は割愛。清美の絵にモデルがあり、殺人がらみだということを堂島の口から言わせる。それについては正士も知っているといい、目的は達成した。

5日目に教授の手紙が届けられた。内容は明日菜ルートと同じ。それを読んだ文乃は正士に月食について調べろとだけ言って、どこかへ行ってしまった。
正士は前の月食が正士が生まれた年にあって、次の月食は今年の冬だと知る。その時、穂村神社で火災が起こり、駆けつけようとする正士をもう遅いと文乃が止める。
これで炎の巫女は村からいなくなり、イズを抑える存在はいなくなった。文乃は何かをどこかで調べてきたらしく、正士から月食のことを聞くとすべてがわかったと言った。
そのまま文乃宅へ行き、アトリエで斉臥と相対する。儀式の日何が起こったのか、清美はどうなったのかを知るために。
文乃は清美の絵を斉臥に返し、今年は月食で自分ならその絵を再現できるが、それと引き換えに儀式で何が起こったのか教えることを条件に出した。斉臥は文乃が儀式と清美のことを知っているのが疑問だったが、文乃が記憶の中にあると答えると豹変し、ノリノリの饒舌になった。「ヤマノカミの神社は隠されているが、私と文乃だけは違う。奴に川から洞窟を抜けて神社へ来いと呼ばれた。奴は後継者を求めていた。私は承諾した。変わりに奴は儀式の世界を私に見せてくれた。あの墓地は生贄を捧げる場所で、生きたまま詰め込まれ、奴に魂を喰われる。私には魂を喰われる人々が見えた」すると文乃は泣き出してしまった。「お前にも見えるから泣いているのだろう。お前は死を、一人ぼっちの死を恐怖する。魂を喰われた死体は井戸に捨てる。あの井戸は地獄につながっている。その水面には忌み嫌う自分の真の姿が映る。文乃、お前は本当は死が恐いのではなく、死を好むがそれを認めたくない。だから死を好む自分を水面に見たことだろう」もはやうずくまってしまった文乃を見て正士は斉臥に怒りを覚えたが、たまらない嘔気に吐いてしまう。「正士、お前は邪魔だ。お前は何も出来ないのに、お前が居るために文乃は思い上がった。お前は何者だ。この村にいながら、この村の存在ではない」文乃がようやく起き上がり、話を続けようとする。「あの月食の日、私と清美はあの神社に行った。奴が蘇りたいと望んだからだ。清美は流産した後だった」つまり文乃は斉臥と清美の子ではないということである、もちろん明日菜ルートで既知のことだが。「月食が始まり、私は奴の言うとおりにした。そして奴は復活した。いい女だった、伝説の踊り子だった。奴は踊ってくれた。儀式は完全ではなかったために月食の間しか復活できなかった。それでも十分だったようだが」清美はどうなったのか。踊り子とは何なのか。完全ではないのに十分だとはどういうことなのか。魂を喰らうのはオドだが、踊り子はヤマノカミの元に眠る(明日菜ルート)し、ヤマノカミとは墓守イズのことである(藍ルート)。イズも魔物として魂を喰らったりもするわけだけど…。素直に考えればオド=踊り子か。踊り子という呼び名から下位的なイメージがあったけど。複数の名前が交錯するだけで実質2種類ということなのか。しかし一方で明日菜ルートで清美は第三界の神を称える古の踊り子と言っている。神はオドだろうから、やはり踊り子はオドとは別物で下位の存在ということになる。んー。文乃が斉臥が清美を殺したことを確認しようとすると、斉臥は笑い出した。明日菜ルートによれば清美を殺したのは文乃だという解釈だからだろう。「もし望むならもう一度あの舞いを見せてくれ。本当はお前自身が見たいのだろう」そして斉臥はアトリエから出て行った。
2人は文乃の部屋でしばらく休み、回復する。文乃の記憶には優しい清美の顔がある。本当の母親でなくても、文乃には清美こそが母親なのである。ここで文乃は正士を相手に破瓜の血を得る。そして別れを告げ、すぐに部屋を出て行ってしまった。神社や洞窟を含めた村中を探しても文乃を見つけることはできなかった。
いくつかの決まった選択肢の組み合わせ?を選ぶと冬は明日菜ルートへ。このまま清美を復活させるというのなら辻褄が合う。明日菜うんぬんが説明不足になる気がするけど。
文乃ルートの選択肢を選んでも秋シナリオのラストは変わらない。
そして文乃バッドの冬へ。


正士には月食を待つことしかできなかった。月食の夜、正士は文乃が何故自分に近づいたのか考えていた。文乃はすべて自分で解決できたのではないか。正士を利用したとするなら、その価値は宗介の知識と、破瓜の相手ということくらいだが…。月食が始まり、それに気づいた正士は慌てて神社へ駆け出した。途中、正士は返り血を浴びたメイド姿の雨音を見る。あの井戸で見た光景であり、雨音ルートの冬の光景である。すると堂島宅で惨劇が起きているはずだが…。正士が近寄ろうとすると雨音は闇の中へ消えていった。文乃は井戸に映るのは将来のことと言った。斉臥は忌み嫌う真の自分と言った。今見た雨音が真の自分というのはピンと来ないから、将来のことだとすると、文乃は溺れ死ぬことになる。まあ明日菜の方は今回のルートでは実現しなかったわけだが…。
ヤマノカミの神社では明日菜ルートと同じく、明日菜を生贄に文乃が儀式を行っていた。堂島と斉臥、堀田もいる。するとさっきの雨音の血はなんだったのか。儀式は続く。明日菜を助けに出ることもできたが、正士は明日菜よりも文乃を選んで儀式を静観する。やがて清美は復活し、明日菜ルートと全く同じ展開で清美によって斉臥、堂島、堀田が井戸に落とされる。ここで清美は明日菜ルートのように妖艶な雰囲気で正士を誘うことはなく、狂ったようにやって来て3人を落とし、正士に対して小さく手招きしたのみで、自分も井戸の中へ吸い込まれていった。文乃が正士に「さよなら、すべて忘れなさい」と言うと正士は猛吹雪の中にいた。そこで意識はなくなったが正士宅の玄関で倒れているところを宗介に助けられたらしい。時間と空間を飛んだことになる。
正士はすべてを忘れようと努めた。堂島や八車親子が行方不明になったというニュースを聞いても、最初から全く関係がないと思おうとした。自分を守るために。

明日菜ルートとだいたい同じようなラスト。明日菜バッドの方がまだすっきりしたかもしれない。すべてがうやむやのまま終わった。
これ絶対半分くらい投げっぱなしで終わるよね。
これまでに解決されてない謎一覧。

<悠夏ルート>
・始業式で正士が穂村山に見た人影。斉臥?人外的な感じだったけど。普通にヤマノカミか。
・雨音ルートの遠足の帰りに正士が見た、井戸での雨音と文乃の夢。
・海の帰りに穂村神社を襲うチンピラと戦う正士を助けた風と猫の声。狛猫=イズ=ヤマノカミ?
・松倉家と魔ッ蔵の関係。藍ルートで説明されたようなはぐらかされたような。
・文乃が儀式に詳しい理由。悠夏ルートの秋の時点では知っていた。そして悠夏の結末も。
・正士が火事の辻夫を助ける際に見た夢。それは文乃さえも知らない洞窟の解き方だった。
・悠夏ルートで文乃は何を復活させたのか。清美か、しかし現れたのはイズ化した藍だった。
・悠夏バッドで悠夏はイズと共に消えてどうなったのか。翌日に文乃から毒を受け取るまでの過程が不明。
・監禁の日に文乃が連れていた放心状態の明日菜。生贄前の処置?
・堂島宅虐殺の翌日に文乃が連れていた放心状態の藍。イズは第三界に帰ったのではないのか。体だけ残ったのか。
・悠夏ハッピーでの文乃が離れると村が全滅し、正士たちが去ってくれないと文乃も死ぬというセリフ。突拍子がなくて全くピンと来ないから方便かなあ。文乃は何もしていない、したのは堂島というのは絵馬を焼いたことか。

<雨音ルート>
・芳野夫妻が子どもを井戸に入れて生贄にしていたこと。オドへの生贄なんだろうけど、本来ならカタコンベで生きたまま魂を喰わせて、死体を井戸に入れるはずである。やり方が少し違うのが気になる。
・正士が世忍や魔ッ蔵という文字を頭に描く理由。
・雨音が井戸への道を知っていた理由。正士の夢が事実なら井戸には馴染みがあるはずだが。しかし文乃は幼い頃は監獄と言われる学校にいたから事実ではない。
・雨音バッドで雨音が死んだ理由。堂島戦で反撃でも受けたのだろうか。
・斉臥が芳野夫妻が生贄を捧げているのを見た時、斉臥は儀式の前だったのか後だったのか。その意味とやり方をどう思っていたのか。まあこれはどうでもいいけど。
・雨音ハッピーで雨音が帳簿を井戸に落とした理由。オドがそれを欲するとでも?証拠隠滅になるから逆にまずいんじゃあ。
・正士と雨音は撃たれたのに何故無事だったのか。
・間に合ったとは何なのか。
・正士を運んだ井戸の水。黒酒?
・雨音宅の金庫にあったノートの切れ端。
・今回文乃は何をしたのか。明日菜生贄の清美復活はしなかったのか。

<藍ルート>
・文乃が猫虐殺現場にいた理由。本当に普段から世話をしていたからなんだろうか。斉臥のあとをつけていったのか。
・秋の最後に正士、斉臥、文乃以外誰もいなくなった現象。そして斉臥の文乃に対する「約束が違う」とは。
・冬に藍と明日菜が堂島宅にいた理由。明日菜は生贄要員として?藍は?
・文乃が見せる母性的な雰囲気。
・今回の月食はイズの復活に使われたけど、文乃は儀式はしなくてよかったんだろうか。

<明日菜ルート>
・文乃が正士を誘った理由。これは文乃バッドでも最大の謎として終わった。ハッピーで回収されるはず。
・井戸に映る映像の謎。
・黒酒について。
・ヤマノカミの神社の御神体。
・文乃ルートでは正士のテレビ知識から思いついた生贄説を、文乃はどこで調べて正士たちに生贄について調べろと言ったのか。まあ文乃がどこから情報を仕入れてくるのかは文乃だからという理由で終わらせてもいいけど。
・教授の手紙の話。
・踊り子について。
・正士が見た夢。未来を暗示するかのような夢だが、正士は何者なのか。
・文乃の正体。踊り子が転生したのは一時的なもので、すぐに元の生贄の赤ん坊に戻ったと考えるべきか。
・斉臥を井戸に引きずり込んだ、井戸の文乃。生贄の赤ん坊は戻って今の文乃になったのではないのか。では今の文乃は何者なのか。流産した文乃だとすれば「私を殺したの、あなたね」というのはおかしい。
・踊りが中断されて井戸に来た清美の行動。なぜ斉臥、堂島、堀田を井戸に落としたのか。なぜ今度は死ぬつもりはないと言ったのに自分も井戸に落ちたのか。
・明日菜ハッピーでの文乃の行方。堂島たちと共倒れになったのだろうか。まあこのルートに限らず、文乃がどこへ行ったのかは気になる。

<文乃ルート(バッド)>
・過去の清美の文乃への態度。芳野夫妻からかっさらってきた生贄の赤ん坊に優しくするとは考えにくいが、文乃の記憶には優しい清美がいる。
・夏の序盤の文乃と雨音の会話「私はいつかとしか言ってない。それまで生き延びてみたら?」。雨音の未来を告げている雰囲気からして、正士が井戸に見た雨音の未来のことだろうか。わざわざそれを言う理由はわからないが。
・文乃に安曇村の記憶がある理由。儀式の光景の記憶は踊り子の時の記憶として納得できるけど、井戸や洞窟にも行ったのだろうか。
・ヤマノカミ、山の神、山神(ヤマガミ)の使い分け。
・穂村神社に絵馬を持ってきた女性の正体。
・何故絵馬を穂村神社に持ってくる必要があったのか。
・藍が行方不明になったと聞いた時の文乃のそっけない態度。藍がイズと知っているのか知らないのか。
・辻夫の伝承によると、絵馬の魔物はヤマノカミに仕える守護獣?絵馬=イズ=ヤマノカミだと思うんだけど…。
・しかもイズはオドを追って食べる役目だけど、守護獣は逃げた死者の魂を追って、死者の安眠を守る。役目が違う。
・斉臥の言う「奴」は何故斉臥を呼んだのか。
・奴の後継者とは。
・奴とは。魂を喰うことからするとオドか。そして奴は踊る、つまり踊り子である。やはり踊り子=オドなのか。
・斉臥たちのやった不完全な儀式の結果、どうなったのか。
・文乃が正士を協力者として選んだ理由。
・秋から冬までの間、文乃はどこにいたのか。
・月食の夜に見た雨音の姿。井戸で見た未来だが、実際に堂島宅を襲撃したのだろうか。そしてその行方は。
・最後に文乃はどうなったのか。井戸の未来からすると文乃も井戸に飛び込んで死んだのだろうか。斉臥、堂島、堀田、そして清美も落ちて危険はなくなったというのに、何故。

いや絶対半分も明かされない。せめてイズと守護獣、オドと踊り子のあたりくらいはすっきりさせてくれ。

<文乃ハッピー> 所要時間:0時間36分
秋の選択肢ですべて正解肢を選び、ハッピー冬へ。


バッドとの違いはオドだか踊り子だかが蛇の形で明日菜の体に入ろうとした時。いつもなら蛇は完全に明日菜に入り込み、清美が復活する。しかしその途中に闇の獣イズが現れた。藍が、明日菜を助けるために。オドはイズの登場に驚愕する。オドはイズに勝てない。儀式は中断された。堂島はイズに殺され、助けようとした堀田も殺された。絵馬を焼いたからだろうか。しもべたちを虐殺した斉臥は今回はいいんだろうか。文乃が明日菜を助けるためにここに来たのかと問うと、イズは猫の形をして外へ去っていった。
一方、清美は復活していた。だが文乃に対していつものごとくいろいろしゃべっているうちに様子がおかしくなる。儀式が中断されたため復活は不完全だった。清美は再び地獄へ戻ることになった。文乃は目的の母親が意外な真実を告げ、目の前で地獄に戻ったからか、目標を斉臥を殺すことに変え、ナイフで刺す。斉臥は井戸へ逃げ、文乃は追う。正士が追いついた時、文乃もまた負傷していた。明日菜ルートや文乃バッドでは正気を保つために自分で刺したということだったが、今回は斉臥ともみ合った結果だったのだろうか。真実を知った文乃はやや自暴自棄になり、斉臥と共に井戸に飛び込もうとする。井戸、または地獄からは清美が斉臥と文乃を引き込もうとしていた。正士は文乃を引っ張り、なんとか清美の追撃を逃れる。次の瞬間、黒い水が井戸から噴き出し、洪水となって正士と文乃の体を押し流した。
humino1.jpg
黒い水は無数のオタマジャクシのような生き物で、それと接した部分は噛み付かれたかのように痛みを感じた。正士が雨音ルート春の夢で見たような感覚である。黒い水の中からは地獄からの堂島や斉臥の声が聞こえた。さらに大きな波が来て、闇の中で2人は気を失った。
気がつくと2人はヤマノカミの神社の中にいた。儀式の祭壇はなく、何事もなかったかのような様子だった。文乃の怪我は治っていた。文乃「やっぱり、そうだったんだ」何か心当たりがあるようだが、何も語らずに2人は神社を後にした。2人は3日間山にいたということだった。堂島たちは行方不明扱い。宗介の質問に文乃はすべて答えた。もうあの山は文乃にとって必要ないからである。

宗介曰く、文乃はどことなく正士の母親に似ているらしい。内面も外面も。
文乃は地獄に引きずりこまれる時、おそらく清美にお前は絶対に幸せにはなれないと言われた。だから文乃は言い返した。私は絶対にどんなことをしてでも幸せになる。どんなことをしてでも正士と幸せになる、一生をかけて。
終業式には英里子先生、正士、文乃、そして炎の巫女。明日菜は儀式中断の後で無事を確認したけど、どうなったんだろう。藍はイズとなって第三界へ戻ったのだろうか。雨音はどうなったのか。

結局謎は何も解決しなかった。
むしろ黒い水は何なのか、謎を残した。地獄から溢れ、生きているものを喰って地獄に引き込むものかと思ったけど、雨音ハッピーでも文乃ハッピーでも正士たちを助けた。全くわけがわからない。
イズとオドについてはやはりイズ=ヤマノカミ=絵馬=守護獣=墓守、オド=踊り子でいいかなと。とりあえず高次の存在はこの2種類しか登場しない。渋い声の狛猫はイズでいいんだよね。

全正規シナリオ攻略時間:58時間52分。1人平均約12時間。シナリオを端折れなかった悠夏バッド、雨音バッド、明日菜バッドでやっぱり時間食ったかな。

CG鑑賞の始業式の1つ目がどうしても見られなかったので攻略サイト参照。皮肉にも初回プレイでそこそこ進んでから除外した選択肢で、雨音のことが気になるからそれは選ばないだろうというもの。結局得られたCGは既に持っていたものの色違いだっただけだけど。ただその後のシナリオで、正士が宗介から神社で受けた視線について示唆されていて、ヤマノカミに魅入られたという現象だろうと。ここにおいて、正士がすべてのシナリオにおいて特別扱い的な立場にある原点であることが示唆される。何気に本作品一番の謎が解明されたような…。

さて、次は5人のヒロインすべてをハッピーエンドで終わらせた状態にすると現れるおまけシナリオ。

まず、最後のバッドヒロイン、自分の場合は明日菜をバッドにしたまま文乃をハッピーにして終わったので、明日菜ルートが最後となった。これをハッピーにしてクリアすると、エピローグが変わる。これまでは英里子先生+各ルートヒロイン+悠夏+正士の4人だけだったのが、何故か全員集合で終わる。まあ明日菜ハッピーの文乃なんかは行方不明になっただけだからちゃっかり戻ってきてもおかしくはないんだけど。悠夏ルートでイズ化した藍なんかはどうなんだろう。
基本的にこのゲームは全員がハッピーで終わることはないので、このエピローグ自体がその救済的なおまけシナリオだと思っている。ご都合展開のおまけに安曇学園の閉鎖も撤回される。みんなで記念写真を撮って終了。
ED後にさらにおまけ。ある夜に地震というか地響きが起こり、正士は山をも超える巨人を見る。翌朝、その巨人の仕業だろうか、堂島宅のみが踏み潰されたように破壊されていた。ま、なんでもいいんじゃないという悠夏のずぶとすぎる意見で一行は隣町へ買い物に行くことに。多少性格が変わった文乃が正士を引っ張り、いつの間にこんなに敵が増えたんだろうという悠夏のつぶやきで終了。

女達の憂鬱
おまけシナリオその1。
全員ハッピーエピローグ後の後日談。安曇学園は一旦建て替えとなり、その間はそれぞれ別々の学校へ。正士と文乃はいっしょに進学校へ。悠夏は普通の学校へ。藍と明日菜は学年的に違う学校へ。雨音は言及されてなかったけど、正士とは違う学校へ。悠夏と同じだったりするんだろうか。それぞれバラバラになってしまったので穂村神社での会議が月1で開催されている。今回の議題は正士が雨音とやりすぎ問題。もう少し平均化しようというなんとも平和な話。
次へ続く。

女達の憂鬱2
おまけシナリオその2。
1週間後。前回悠夏と藍が回数的に不利だったので、今週はやたら張り切ったという話。文乃は現状を危惧し、このままでは正士は堕落してしまうのではないかと思い、悠夏を挑発して正士が誰が一番かを決めるという展開に。
次へ続く。

女達の決断
おまけシナリオその3。
悠夏が企画したのは文乃が思っていたのとは少し違い、いくつかゲームをして誰が正士と相性がいいかを決めるというもの。
1つ目は料理対決。具材が10個選択肢として現れ、結果を知らないヒロインたちが料理を作り、正士が選んだのを2つ盛り込んだヒロインが勝つというもの。このプレイでは引き分けに。
2つ目はロープ引き対決。力と技術がものを言う。勝ち抜き戦。それぞれ相性があるらしく、カードによって勝敗は決まっている。このプレイでは悠夏の勝利。
3つ目は好きな本対決。それぞれが好きな本を選び、すべて正士に読んでもらって一番気に入ったのを決める。意外にロマンチックなのを選んだ悠夏の勝利。数時間で5冊読みきった正士にお疲れ。
これで全行程終了だが、文乃が自分に不利なものばかりだったと主張し、にらめっこ勝負をしようと持ちかける。どうやらかなりおもしろい顔をしたようだけど絵としては現れず。
結局たくさん笑ったことで勝負はどうでもよくなり、悠夏勝利だったにも関わらず、ま、いいんじゃないという結びに。そのうち本当にバラバラになる日が来る。その時までに誰か決めないといけない。結局は先延ばしである。
この一連の対決ゲーム、誰を選んでも結局は同じラストになる。試しにすべて文乃に勝利させてみたけどやはりにらめっこすることに。まあそれぞれの反応とか相性を楽しむまさにおまけ的シナリオ。悠夏と文乃が絡むこととか普段は本当にないから。

次に、全く新しいセーブデータというか栞で、一回もバッドエンドを見ずに、つまりハッピーエンド5連続で終了すると辿り着けるおまけシナリオ。攻略サイトを見れば余裕なんだけど。

???
ここでは各ヒロインエンドの後日談が見られる。
と言ってもそれぞれ10ページ前後で完結にまとめられている。それぞれ社会に順応したり、なかなか結婚しなかったり、雨音と悠夏で店を始めたりといった感じ。興味深かったのはたいていの後日談では誰かしら、特に正士とその妻は安曇村から外に出て暮らしているが、文乃エンドだけはみんなが安曇村に残って、昔と変わらず顔を合わせて仲良くやっていた。ちなみに他ヒロインは全員結婚予定なし。これはこれで一番いいのかもしれない。

最後に、男達の憂鬱
おそらく雨音エンドの延長線であろう、堀田について描かれている。なおこのシナリオのみ三人称。主人公は宗介だろうか。
堀田は雨音ハッピーではイズに喰い殺されたはずである。その堀田があれから1年後、井戸の元に現れた。堀田の背負った過去、任務、復活した理由、これからの目的を自分なりに解決するために、宗介の元を訪れるという話。これが意外と長かった。堀田の目的は堂島の組織を壊滅させることであり、結局堀田は再び集結しつつあった堂島の残党を壊滅させるために東京へ戻り、目的を全うして死んだ。堀田を止めて安曇村に住ませたかった宗介だが、堀田の正体である秘密警察という身分ではなく、表の顔である刑事という身分で死ねたことを、それでよかったと安堵する。本編では語られなかった堀田の正体を補完したシナリオだった。あと将棋シナリオ。

#7. 登場人物

戒田 正士
いつも思うけどエロゲ主人公ってテンプレみたいな名前が多いのは、プレイヤーの名前と被ればラッキーだね的な目論見があるんだろうか。まなぶ、たけし、かずき、ひろし、と来てまさしである。一方でよくまだ作品同士の被りがないなというのも一興。
何の変哲もない少年だけど、始業式の日にヤマノカミに魅入られたのがこの物語の主人公足りうる存在になった原因か。本編でも説明されない様々な不思議な体験をしていき、物語を撹乱したり解決したりする。優しいけど行動力にいまいち欠ける。たぶん文乃がベストパートナーだと思う。

戒田 宗介 CV:池田陸
正士の父親。小説家。正士たちに保護者の立場として、またヤマノカミについて取材している小説家としてアドバイスをする。割と頼れるけど肝心な時に出張に行ってたりする。

穂村 辻夫 CV:一条和矢
悠夏の父親。穂村神社の神主。医師でもある。神社を堂島に狙われて気苦労が絶えない。火事でよく死ぬ。実は英里子先生が好き。

堂島 薫 CV:田中公二
悪い政治家。悪趣味なエロ親父。いろいろ元凶。どう見ても小物なのにこいつはヤバイみたいな描かれ方に違和感を覚える。死に際は小物そのもの。ただし最終的には閉園式全ヒロイン終結エンドで安曇学園閉鎖回避という約束を守った男気ある男。

八車 斉臥 CV:胸肩腎
文乃の育ての親。画家。倒錯した芸術に至り、その再現のために堂島と手を組む。芸術以外に興味はない。その一方で文乃にかかった濡れ衣を晴らそうとしたり、正士たちに道を教えてやったり、たまにというか気まぐれに親切心を見せる。

堀田 武人 CV:滝沢アツヤ
堂島の側近。正体は秘密警察。表の顔は刑事。秘密警察の任務で堂島に取り入り、組織を壊滅させようと機会を窺っていた。が、全ルートにおいて堂島と運命を共にした。後日談では復活するものの、残党の再結成を聞きつけて自爆しに行った。実は続編に登場しているので生きているらしいが…。

瀬能 英里子 CV:芹園みや
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安曇学園の唯一の先生。夫は校長だったが既に他界。安曇学園存続のために堂島に媚びる。結果存続決定。よかったね。英里子先生エンドがあってもよかったと思うんだ。

芳野 雨音 CV:松田理沙
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ヤマノカミに生贄を捧げる風習を守っていた芳野夫妻の娘。両親の行方を探すため堂島宅へ潜入する。この子のルートが一番未解決の謎が多いんじゃあ。正ヒロイン的な立ち位置だけど存在感は薄い。

穂村 悠夏 CV:茶谷やすら
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穂村神社の巫女。あるいは炎の巫女。その特異的な体質によってイズの幻に惑わされず、また悠夏バッド以外のあらゆるエンドにおいて閉園式に参加する。性格は天真爛漫。その明るさは正士だけでなくプレイヤーをも明るくし、洞窟(カタコンベ)や猫屋敷はひたすら暗く、恐怖が渦巻いているのに悠夏がいるだけで勇気が湧いてきた。正士大好きを公私共に認めており、終始ブレなかった。心情的にも一番嫁にしてやりたくなる。うんうんが好き。

松倉 藍 CV:金田まひる
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魔ッ蔵の娘。イズに憑依される。雨音ルート、悠夏ルート、藍ルートで出てくる闇の獣はすべて藍。イズに憑依されたため猫好き。本人は幸せそうだけど割とかわいそうな子。

松倉 明日菜 CV:奥山歩
イベント絵少なすぎわろた。
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でもそうはならなかったんだよ。
藍の双子の妹。という設定が必要なのかどうかすらわからない。明日菜には明日菜の思惑があったものの、文乃に利用される。ある意味最も不幸な子。

八車 文乃 CV:かわしまりの
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元は芳野夫妻にさらわれた赤ん坊で、八車夫妻、主に斉臥に育てられる。というか斉臥の資金で単身で学校に通い、一人で育つ。文乃の目的は清美を復活させ、斉臥に復讐すること。そのためにいろいろ調べ、多くのルートでイズに辿り着く。随所で正士たちに助言を与える真ヒロイン的立ち位置。結局おいしいところは文乃がもらっていく的な。ゲームのアイコンとかサントラのジャケットとか。続編にもヒロインの中で唯一出演しているとか。

#8. スペシャルコンテンツ

今回の完全版に収録されているおまけコンテンツ。デジタル原画集とボイスドラマが収録されている。原画集は全カット、立ち絵、設定画など多彩かつ大ボリュームでよかった。ボイスドラマの内容はドラマCD的なもの。ヒロインたちがやる擬似ラジオというものを通していくつか演劇や濃い夢など。濃厚なホモが意外に笑えた。あと明日菜が一番不人気は笑った。

#9. 公式ビジュアルブック

どうせ最後には欲しくなるだろうと思って悠夏ルートのあたりには買ってたやつ。まあそうなんだけど。

・キャラ設定資料
ラフ画から完成絵まで、制作の過程の一部が掲載されている。他のもたいていそうだけど、初期ラフは同じキャラでも全然違ったりするからおもしろい。

・各シナリオ紹介
謎はやんわりとさせて流れだけざっと紹介されている。雨音、悠夏はバッドエンドで藍、明日菜、文乃はハッピーエンド。この違いは一体…。

・宗介による、ヤマノカミと安曇村に関する調査結果と私見
 ヤマノカミについて。ヤマノカミとは麓の人々が山に対して畏怖を抱いた、つまり山への畏怖の総称、という捉え方がまずできる。オドとは第三界の創造者にして絶対的な力を持つもの。イズとはオドを止めるための番人、または獣。踊り子とは神すなわちオドをこの世へ導くための存在。宗介の解釈ではこの4者はすべて別物と捉えている。また、正士はあのヒロイン集合ハッピーエンドの時に見た夜の巨人=ヤマノカミは山から去っていったと話していたという。つまり穂村山からヤマノカミは消えた。それは自分を祭る神社が人目に晒されたから。その元凶である堂島宅を潰して去っていったのではないかと結んでいる。

 各家族の名前について。芳野=世忍とはヤマノカミへの信仰における、様々な隠された行事を司る家だったと考えられる。穂村=炎とは、神聖な火を冠した神仏に仕える家である。ただし先々代から先代にかけるあたりで、かつての忌まわしき習わしを断ち切るために、大半の伝承を伝えずに今に至っている。松倉=魔ッ蔵とはイズという獣の管理者である。ただし今の松倉家当主、つまり藍と明日菜の父親(未登場)がそれなりの思惑で動いていたかどうかは定かではない。八車とは矢車、つまり風の導き手であり、踊り子につながるものだと考えられる。斉臥は何者かに呼ばれて安曇村に来たと正士は言っていた。さて、今の文乃は世忍夫妻がさらってきた余所の赤ん坊であり、八車家の文乃は流産している。その赤ん坊に踊り子が取り憑き、今の文乃を形成している。すると赤ん坊の魂は正士の言うとおり地獄に落ちていることになる。また、宗介は正士が夢の中で見た井戸の前の幼い雨音と文乃について、過去に正士はその光景を見たことがあると言及している。文乃が幼少期に安曇村に来ていることはないし、雨音を責める理由、雨音の両親が自分を本当の両親から奪ったという事実も知っているはずはないのだが…。最後に戒田とは開打、つまり打ち開く者の意である。ちょっとこじつけがましいけど、まあいいか。

 儀式について。過去の儀式において、八車夫妻は何を復活させたかったのか。確かに、自分の考察ではここが抜けていた。それはもちろん流産した自分たちの子である。そのために余所の赤ん坊を生贄にして死者の復活の儀式を行った。その結果、踊り子が赤ん坊に転生し、清美は死んだ。何故流産した文乃ではなく踊り子が転生したのか。先の苗字の考察からすれば、八車家は踊り子の家系であると言える。つまり流産した文乃は元々踊り子であったのではないか。その正統な踊り子である文乃がどういう考えを持ち、どういう行動に出たか、斉臥には予想できなかった。

 井戸について。井戸を調べたところ、その深さは尋常ではなく、満ちていたのはただの水だった。人が作った井戸とは考えにくく、この穂村山自体が巨大な遺跡なのかもしれない。正士は井戸の水によって傷が癒えたというが、それは幻としか考えられない。結局井戸については謎のままである。

・各キャラクター攻略表
かなり細かい選択肢アルゴリズムが記されている。分岐が多いこのゲームの公式ブックとしてのメインパートかと。ハッピーエンドへの選択肢もフローチャート化されているので親切。

#10. ドラマCD

どうせ(ry
2001年10月6日、11月23日発売で、初版発売から1年以上たっての発売。この時点では初のボイス付きで、今回プレイした2009年発売のキャストとは違う。ちなみに雨音役は川上とも子さん。

このドラマCDはかなり玄人向けで、まずドラマCDでよくある状況説明的なセリフや呼びかけがほとんどない。普通アニメなら絵があるからどういう場面で誰が誰に話しているか、何をしているかがわかるけど、ドラマCDではその絵がないために効果音と声の演技だけでリスナーに理解させなければならない。それには限界があるからたいてい過度とも言えるくらい説明的なセリフになったりするんだけど、このドラマCDではアニメの音声をそのまま抜き出したような仕上がりになっている。しかも場面がコロコロ変わる。さらにドラマCDのキャストに慣れてないから誰が誰だかわからないという。ただそのへんはさすがプロというか、だいたい雰囲気でこれは悠夏、これは明日菜ってわかりやすい演技をしてくれるから当たりはつけられる。あとは会話の内容で類推。藍と雨音が2009年版より大人びた演技になっていてやや戸惑う。あと文乃と明日菜の区別がつきづらい。会話で類推と言ったけど、内容は本編のエンディングから2年前のもので、このゲーム全体のシナリオに関する知識を総動員しないとついていけないこと必至。以上のことからかなり玄人向けなのである。
あとBGMが本編で使われていた数々のBGMのアレンジでよかった。むしろこっちをサントラで出してくれないかなくらい。

内容は整合性の取れた過去の補完という感じ。気になったのを抜粋すると、
ドラマCD Vol.1
・雨音はエンディングから2年前の時点で、未来において正士が井戸を見る夢、ヤマノカミの歌の夢を見た。村の老人にヤマノカミについて聞いたところ、隣村の老人を紹介される。それは明日菜ルート秋に宗介の資料で知った、あの老人だった。雨音は老人を訪ね、何かが雨音に伝えようとしているのかもしれないと言われる。堂島は土地の利権あたりを求めてかこの老人の元にも既に介入しており、次に雨音が訪れた時はちょうど死んだ時だった。そこには堂島も来ており、堂島の手によるものとも示唆された。死因がおかしいから人間の手によるものではないと思うけど。
・文乃は前の学校にいたころはぼっち。儀式の夢を見たのはエンディングから2年前の時。寮で斉臥からの手紙か何かを見つけ出し、斉臥に復讐しようと安曇村に行く着く。ドラマCD1は文乃が安曇村に着いた時点、おそらく本編開始時の1年前で終わる。

ドラマCD Vol.2
・冒頭は再び雨音の夢。本編雨音バッドエンドの予知夢。
・文乃の転校。2年前の秋、つまり本編開始時の半年前。文乃もどこで知ったのか隣村の老人を訪ねようとしたが、取材中に亡くなったと宗介に教えられる。冬に井戸を発見。
・あとは雨音を心配する正士を見て悠夏が癇癪起こしたり、藍が家出したり、英里子先生が苦悩したり、だいたいいつも通り。ただ、最後にみんなを繋ぎ止めるものがあるとすれば、それはやっぱり正士なのだろう。

#11. 最後に

長いってレベルじゃないぞ…。シナリオのパートはもはやシナリオの書き起こし。ただこれある程度まとめてプレイしていかないと全部記憶したままやるのは大変な気もする。ということで必要だったんだよこれはうん。
5/29開始の間に何回か空いて、8/24文乃ハッピークリア。10/9に再開、みんなをハッピーエンドにしておまけシナリオと新栞おまけシナリオ、最終的にはすべてを10/12にクリアというか読了。その後すぐスペシャルコンテンツを見て、10~11月頃に公式ビジュアルブックを見て、年が明けて1/3にドラマCDを聴く。これで全コンテンツ完遂。足掛け約7ヶ月。途中サボらなければ1ヶ月くらいでいけただろうけど。普通に容量が多かったっていうのもあるよねきっと。最終的なプレイ時間は合計約64時間。
hateaotitlelast.jpg
このプレイ時間表示機能は記事的には親切。
キャプ数は15258枚。バックログというか1ウィンドウのテキスト量が多いから、そのへんは助かったかな。まあ5桁っていう時点でおかしいんだけど。

シナリオとしてはどうだろう、悪くはないけどそれほど心に残るシナリオでもなかったかなあ…。あんまりシナリオに100%の整合性を求める方じゃないけど、これはあまりにも謎を投げっぱなしにしすぎて、そこの不満は結構大きい。あと素直にエロなしでやった方がいいんじゃあとも思う。正士関連はいいとして、堂島関連はシナリオの強引さが目立ってしまっていたので。
これだけ時間かけときながら散々な言い様だけどw
余計なエロカットして全体的にシナリオをシェイプアップして謎にちゃんと説明というかオチつけてたらもう少しよかったかもしれない。

次は…とか言ってなんかもう主に時間とやる気の問題でやらなさそうな気もするけど、どうだろう。最初に買ったやつを消化しきる前に、この7ヶ月間の間に増えてるんだけどね。
・水スペ:いやライアーとかRitaとか調べてたら気にならないわけないだろうこれ。
・超昂閃忍ハルカ:AiRI的に。あとエロいと聞いて。
・なつくもゆるる:はるくるとつながってはないけどはるくる気に入ったからこれも的なノリで。年末年始半額セールで購入。
・キラ☆キラ COMPLETE ACTs:AiRI的に、またCARNIVAL、SWAN SONGのライター的に。年末年始半額セールで購入。
あとはこれ以前に買ったというか、メガストアのおまけについてくるという格安の買い方をした以下のものたち。
・腐り姫:ライアー的名作と聞いて。
・Forest:ライアー的名作でこれでエロゲ卒業する人が多いと聞いて。
・水月:なんか名作と聞いて。
メガストアも一応毎月チェックしてるけど最近はこれっていうのはないかな…。
そして1年前に買って残っているものたち。
・Routes
・デモニオン
・ユーフォリア
・最果てのイマ
どうするんだ11個もあるぞ。こうやって積みゲーって出来ていくんだなあ。
次にやるとしたらキラ☆キラだろうか。水スペもめっちゃ気になるんだけど。エロゲだけやってていい時間が1年くらいほしい。

コメント

長すぎふいたwww
ずーっと気になってたけど結局やらなかったなぁ。

次の候補でやったことあるのはハルカ、水月、イマくらいかな。
水月はいいけど、これもかなり長い。
個人的にはすごく好き。
ロリ興味ないけどアリスがめっちゃ好きだった。

他二つは及第点くらいのイメージ。

エロゲとかゲームのやりこみは大学生くらいが一番だね……。もうむりー。
【2015/01/08 10:16】 URL | まど #-[ 編集]
>マドさん
正直この長いだけのテキストは消すかお蔵入りさせようかと思ってたけど、まあプレイした証として残しておいてもいいかなという感じで。
水月長いのかぁ。やるとしたらまた半年コースかなあ。ほぅアリス…。
大学時代が一番楽しかったっていうのはそういうことなんだろうなあ。
【2015/01/09 22:46】 URL | こぜっと #-[ 編集]

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